1997 Fiscal Year Annual Research Report
実仮想統合生産のための協創型ワークベンチの構成法に関する研究
Project/Area Number |
09680345
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宇津宮 孝一 大分大学, 工学部, 教授 (70037878)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 仮想環境 / ワークベンチ / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
遠隔地の人々が,高速ネットワークやVRの技術を利用して経済的・物理的な制約や安全性により設計上の冒険が許されず,現実には製作が困難となる製品を仮想環境内で協同で創造(協創)し,実生産に継ぎ目なく移行できる実仮想統合生産のための作業台であるワークベンチの構成法について研究した。この問題の本質を含む実例として,打上げ花火システムを取り上げ,初年度は下記のように,一連の工程をVRにより支援するワークベンチをネットワーク環境下で構築し,最終的な実仮想統合生産モデル実現のための問題点の解明を試みた。 (1)仮想打上げ花火システムVFWSの高速化・3次元化・分散化 スタンドアロンの動作環境で試作してきたVFWSに,リアルタイム計算,3次元インタフェース,臨場感表示,遠隔協同作業機能などVRの本質的能力が発揮できない形態であったので,遠隔通信モジュール(遠隔臨場感通信:協同作業工程)の機能を新たに追加して,遠隔地にいる人々の間で協同作業を行うためのコミュニケーション機能,オブジェクトや画面の共有機能を実現し,生産現場や交渉場所が同一場所にあるかのような臨場感を創出できるようにした。 (2)分散環境下での実現と検証 (1)上述の拡張により,統合分散仮想環境で,花火師が新作花火などを設計し,打上げ,観察するという一連の作業が快適にかつ仮想的に行える構成と機能になっているかどうかを検証した。 (2)花火師間あるいは遠隔地にいる顧客と花火師間で,花火打上げの計画,花火大会の予行演習などが協同で対話的に行える仮想作業空間を構築できる構成になっているかどうかを検証した。 以上により,ネットワークで接続された分散環境下で遠隔協同作業が模擬できる協創型仮想ワークベンチを試作し,構成と機能を検証した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Korida: "An Interactive 3D Interface for a Virtual Ceramic Art work Environment." Proc. of VSMM'97. 227-234 (1997)
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[Publications] H.Nishino: "Interactive Two-handed Gesture Interface in 3D Virtual Environments" Proc.of the ACM VRST'97. 1-8 (1997)
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[Publications] ダハラン・ナリマン: "3次元ウォークスルーシステムの動的ジェスチャによる操作" 情報処理学会第55回全国大会講演論文集(4). 195-196 (1997)
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[Publications] 吉田公晴: "視点移動機能を取り入れた仮想打上げ花火の3D表示" 情報処理学会第55回全国大会講演論文集(4). 221-222 (1997)
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[Publications] 凍田和美: "対話型両手電子グローブインタフェースを用いた仮想陶芸環境の構築" 知能情報メディアシンポジウム論文集. 81-88 (1997)
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[Publications] D.Nariman: "Interactive 3D walk-through system using Dynamic Gestures" Proc. of AROB'98. 682-685 (1998)