1998 Fiscal Year Annual Research Report
都市のサステイナビリティの定量的評価に関する実証的研究
Project/Area Number |
09680555
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小幡 範雄 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70224300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 克樹 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50143681)
仲上 健一 立命館大学, 政策科学部, 教授 (10109077)
石見 利勝 立命館大学, 政策科学部, 教授 (20016687)
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Keywords | サスティナビリティ / ライフサイクルアセスメント / エコエフィセンシー |
Research Abstract |
本研究の目的は、都市のサステイナビリティに関する定量的な評価手法を開発することにある。本年度は2年度ということで、次の事項の検討を行った。 前年度実施した、サステイナビリティ(持続可能性)評価の概念的分析を踏まえ、その実用可能な定量評価手法の開発の基礎的な検討を行った。LCA(ライフサイクルアセスメント)の都市への適用の可能性を探るため、産業連関方式と積み上げ方式の両方式によって、住宅のライフサイクルエネルギー、ライフサイクル二酸化炭素を算出した。その結果、いくつかの仮定を必要としたが、伝統的住宅と現代住宅では2倍程度の差があることが明らかになった。この算出・評価に必要となるデータベースのサーベイと原単泣の利用可能性を検討したが、その整備は不十分であり、都市を対象に実用に耐えうる水準に達していないことも明らかとなった。 また、サステイナビリティを評価する基礎空間単位として流域圏の妥当性も検討した。資源循環性、特に水資源などの場合、総合性を確保する点から評価単位として有効な場合が多いことも明らかにした。 さらに、サステイナビリティ評価における公平性について明らかにするため、ベトナム工業開発と環境保全の実態分析を行い、途上国の都市における持続可能性の問題点を抽出したうえで、環境経済統合型の政策立案・評価フレームを作成した。 以上の検討から、都市の建設・活動のサステイナビリティ評価モデルの構築にあたってはLCAをベースに基礎情報を得ながら、エコリュックサック、エコエフィセンシーを定量化する手法がより、有効性も実現可能性も高いものになることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 小幡範雄: "ゼロ・エミッション-プロジェクトのフィージビリティに関する産業生態学的な考察" 環境経済・政策学会1998年大会報告要旨集. 191-192 (1998)
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[Publications] 小幡範雄: "地球環境時代の環境リテラシーとしてのインダストリアル・エコロジー" 社会・経済システム学会 第17回大会報告要旨集. 35-36 (1998)
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[Publications] 仲上健一: "Environmental Policy and Sustainable Development in Vietnam" 立命館大学国際環境・開発研究センターワーキングペーパーシリーズ. No.13. 25-34 (1998)
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[Publications] 石見利勝: "Planning of Regional and Urban Development Focusing on Effective Utilization of Local Resorces" 立命館大学国際環境・開発研究センターワーキングペーパーシリーズ. No.13. 17-24 (1998)
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[Publications] 仲上健一: "接続可能な開発と都市環境監査" 「環境アセスメントここが変わる」所収. (1998)