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1999 Fiscal Year Annual Research Report

金属イオンを添加した過酸化水素水溶液を用いたシリコーンへの生体活性の付与

Research Project

Project/Area Number 09680854
Research InstitutionOKAYAMA UNIVERSITY

Principal Investigator

早川 聡  岡山大学, 工学部, 講師 (20263618)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 都留 寛治  岡山大学, 工学部, 助手 (50314654)
高島 征助  岡山大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10231391)
大槻 主税  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (00243048)
Keywords金属イオン / 生体活性 / 過酸化水素水溶液 / シリコーン / 五塩化タンタル / 細胞培養 / 表面粗さ
Research Abstract

シリコーンの板状試片を5mMのTaCl_5を含む過酸化水素水溶液中に浸漬し,60℃で1〜7日間保持することによって、表面の水和ゲル層にカルシウムを吸着する条件を探索した。得られた試片の表面構造をフーリエ変換(FT-IR)反射分光法,X線光電子分光(ESCA)法及び走査型電子顕微鏡(SEM)観察により調べ,試料の表面構造に及ぼす処理条件の影響を調べた。試料表面にはタンタル酸ゲルの生成が確認された。さらに、自動接触角計により水の接触角を追跡して表面濡れ性の評価を、また、表面粗さ計により表面粗さを調べたところ、表面粗さと接触角は7日間までの5mMのTaCl_5を含む過酸化水素水溶液処理により徐々に増加した。過酸化水素水のみによる化学処理ではいずれも7日間変化しなかったことから、この表面粗さが増加した原因は、先のタンタル酸ゲルの生成が関与することが示唆された。試片をヒト体液とほぼ1.5倍に等しい無機イオン濃度,液温及びpHを有する擬似体液に種々の期間浸漬した。擬似体液浸漬した試料の表面構造を薄膜X線回折,FT-IR反射分光分析,SEM観察により調べ,試片浸漬後のイオン濃度変化を高周波誘導プラズマ(ICP)発光分光法により測定し、そのリン酸カルシウムの析出能を評価したところ、7日間5mMのTaCl_5を含む過酸化水素水溶液処理した試料では、カルシウム成分の付着が観察された。60℃で7日間処理した試料について,骨芽細胞様細胞(α-MEM)を用いた細胞培養実験を行い、細胞の数と形態・試料表面に対する細胞の挙動を観察した結果、初期の細胞の増殖速度は5mMのTaCl_5を含む過酸化水素水溶液処理及び過酸化水素水溶液処理の方が未処理の試料よりも大きくなった。また、培養初期のアルカリフォスファターゼ活性については、5mMのTaCl_5を含む過酸化水素水溶液処理が過酸化水素水溶液処理を少し上回ったものの、ほぼ同様の傾向が観察された。シリコーンは細胞毒性を示さず生体活性を発現することが示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Satoshi Hayakawa 他: Memoirs of the Fac. Eng., Okayama Unv.. 34・1-2. 39-43 (2000)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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