• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1998 Fiscal Year Annual Research Report

ケーラー多様体上の有界な q-擬凸関数についての研究

Research Project

Project/Area Number 09740116
Research InstitutionOsaka Women's University

Principal Investigator

松本 和子  大阪女子大学, 学芸学部, 助教授 (60239093)

Keywords擬凸領域 / 擬凸関数 / 複素多様体 / 正則断面曲率 / 多変数関数論
Research Abstract

複素解析学において,q-convex domainは,重要な研究対象の1つである.本研究では,ケーラー多様体Mの部分領域上,有界なC^2級のq-convex exhaustion functionを構成すること,また,構成できるための条件を調べることを目的として研究を行い,次のような結果を得た.
ケーラー多様体Mの中に,滑らかな境界を持つq-擬凸領域Dが与えられたとし,Mの計量gから決まる,Dの境界∂Dまでの距離関数をdで表すとき,Mの正則双断面曲率が正でDが強q-擬凸なら,関数-d^α(0<α<1)は境界∂Dの近くで強q-擬凸になる.したがってD上有界な強q-擬凸関数が構成できる.但し,領域Dが“強q-擬凸"という条件が本当に必要(単にq-擬凸であれば十分)かどうかは,まだ良く分からない.
尚,得られた結果はq-convex domain関係の重要な問題の1つであるq-Levi問題へと応用される可能性があり,私自身もそれを計画していたが,その点は未解決なまま,今後の課題として残された.研究の過程において,本研究での手法(微分幾何学の第1,第2変分公式等を用いる方法)が,弱擬凸領域の研究に有用であることを知り,幾つかの新たな研究テーマを得た.
また,本研究を行う過程で,q-convex domainに対する理解をさらに深めることができ,Diederich-Fornaessの意味のq-convex domain with cornersのコホモロジー群に関する興味ある結果を得た.結果は,論文としてまとめている最中である.この結果は,Andreotti-Grauert,の逆問題と関連するが,少し予想外の事実であり,いろいろな事実をどのように理解すればよいかは,今後の研究課題である.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 松本 和子: "Kahler多様体の実部分多様体に対する境界距離関数のq-convexity" 数理解析研究所講究録「CR geometryと孤立特異点」. 1037. 107-115 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi