1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09834005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三牧 陽子 大阪大学, 留学生センター, 教授 (30239339)
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Keywords | 待遇レベル管理 / 基本的待遇レベル / 待遇レベル・シフト / FTA / 先輩-後輩談話 / accommodation |
Research Abstract |
対話における「待遇レベル管理」のコミュニケーション上の機能を実証的に明らかにするためのデータとして、今年度は以下の自然談話および実験的状況における談話資料を収集した。 1. 自然会話 対象:大学生 同一サークルの同性の先輩-後輩群 30組60人(男性30人、女性30人) 方法:各組15分ずつ、自由に自然に会話してもらい、録画録音する。(資料1) 会話終了後、フォローアップインタビュー実施。 2. 実験 被験者の言語行動および待遇レベル・シフトと、FTAの種類、強さ等との関係を分析する。 対象:大学生 実験初対面群(実験補助者男女2名を上記60人に同性と組み合わせる) 方法:実験補助者と上記1の被験者が5分間会話をし、録画録音する。(資料2) ・実験補助者は意図的に(1)待遇レベル・シフト (2)様々なFTAを行う。 ・実験補助者が退席したわずかな間に実験者が被験者にFTAタスクを与える。 データ1は、平成9年度に収集した初対面大学生会話のうち、異学年群との比較を意図している。同一集団における上下関係が、基本的待遇レベルの設定、待遇レベル・シフトの頻度や機能にどのように影響しているかを検証するため、現在データベースを作成中である。また、データ2は、実験的方法で待遇レベル・シフトのaccommodationの生起実態を観察するための全く新しい試みである。
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