1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09839006
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野田 浩司 筑波大学, 地球科学系, 教授 (00004341)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河潟 俊吾 筑波大学, 地球科学系, 助手 (70302354)
菊池 芳文 筑波大学, 地球科学系, 助手 (00241787)
|
Keywords | 沖縄 / 新第三系 / 鮮新世 / 深海 / 軟体動物化石 / 新里層 / 海胆化石 / 有孔虫化石 |
Research Abstract |
沖縄本島中・南部に分布する新第三系与那原層、新里層、知念層の層序関係について野外調査を行うと共に軟体動物、棘皮動物、有孔虫資料を採集した。特に新里層から産出する深海性軟体動物化石群について継続的に検討を行った。腹足類Volutidae科Teramachia属全種(現生種の棲息深度50-900m,300〜800mが一般的棲息深度)の形態的分類と生物地理的分布の検討から、沖縄本島新里層から産出するTeramachiashinzatoensis MacNeilはTeramachia johnsoni(Bartsch)と同種(シノニム)で、その分布は西南日本からオーストラリア北西部にのみ棲息しているが、化石種としては沖縄新里層の産出が最も古い記録である。Teramachia属の種が主に西日本から東南アジア、オーストラリア北西海域に限定されるが、南米エクアドールの鮮新統からの産出報告があり、本深海棲種属の系統が東南アジア地域での解決が今後の問題として抽出できた。同様に深海棲の二枚貝類Ryukyuledaや腹足類Phanelorepidaの産出が同様に沖縄と南北アメリカのみに限られた産出であるという生物地理学的問題を抽出した。深海棲海胆類化石もCook(1954)の報告に加えて沖縄本島鮮新統一更新統から8科26属22種を識別し、古生物地理学的検討と、貝類化石と共にその起源・系統について公表の準備を行った。 沖縄本島新第三系の堆積深度・海洋環境究明のため久米島の新第三系について野外調査と軟体動物化石群集と有孔虫化石を検討した。特に鮮新世真謝層から産出した58属112種を5群集に区別できる底生有孔虫を識別した。これらの有孔虫化石群集に今回初めて水深200mを示す群集が確認できた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Noda,H.: "Notes on Teramachia (Mollusca;Gastropoda) from Pliocene Shinzato Formation in Okinawa,Southwest Japan" Ann.Rep.,Inst.Geosci.,Univ.Tsukuba. No.24(印刷中).
-
[Publications] Noda,H.and Nakagawa,T.: "Deep sea ripple marks from the Eocene Kayo Formation in the middle part of Okinawa-jima,Okinawa Prefecture,Southwest Japan" Ann.Rep.,Inst.Geosci.,Univ.Tsukuba. No.24(印刷中).