1999 Fiscal Year Annual Research Report
サハリン大陸棚石油・天然ガスの「開発と環境」に関する学術的研究
Project/Area Number |
10041058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 一般 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村上 隆 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20261357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆川 修吾 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60121472)
佐伯 浩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001209)
青田 昌秋 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40001664)
若土 正暁 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60002101)
山村 悦夫 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (00001230)
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Keywords | ロシア / サハリン / 海洋開発 / 石油・ガス開発 / 環境 / 海洋汚染 / 地域研究 / 原油流出 |
Research Abstract |
2年度の研究を充実した内容にするために、ロシアを中心に外国の専門家21名を招いて「ロシアの地域:経済成長と環境」と題する国際シンポジウムを開催した。とくに、サハリン大陸棚の開発と環境の問題が大きなテーマとなって、経済成長と環境の二律背反、サハリン州の開発に対する市民意識、開発に伴う北方少数民族への影響、ベントスへの影響、オホーツク海の化学物質の状況、流氷の漂流、アラスカの原油流出事故の教訓等が討議された。 サハリンと同様の厳しい海象条件をもつ北海では、ノルウェーが原油流出時の緊急事対応策の豊かな経験をもっており、これと比較することによって、サハリンの環境保全対策がいかに不十分であるかを実証した。 平成12年2月にはカナダから専門家を招いてセミナーを開催し、カナダの原油流出時の防除対策、流出事故対応のための緊急防災計画、訓練、防除機資材準備について議論した。このセミナーで明らかにされたことは、縦割り社会の日本の構造がいかに緊急時に即戦力的な対応を取りにくいかである。 市場経済への移行期にあるロシアでは環境面での法的な整備が遅れており、サハリン大陸棚石油開発に関わる環境面からの法的規制についてロシア川専門家の協力を得て文献を入手・解析した。 我が国によるサハリンの開発と環境に関する研究が外国で余り知られていないという実態を勘案し、北海道大学スラブ研究センターのホームページのなかに「サハリンの開発と環境」(英文)を開設した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 村上隆: "ロシアの石油・天然ガスへの外国投資〜生産分与法を中心として〜"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 69. 67-92 (1999)
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[Publications] AOTA,Masaaki: "The reduction in the sea-ice in the southernmost part of the Okhotsk Sea 1892-1999"Abstracts of The International Symposium Okhotsk Sea and Sea Ice. 96-100 (2000)
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[Publications] 佐伯浩ほか: "流出原油の回収法法に関する基礎的研究"寒地技術論文・報告集. 15. 451-456 (1999)
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[Publications] 皆川修吾: "大陸棚開発関連の危機管理体制の比較研究:ロシア、ノルウェー、日本"スラブ研究センター研究報告シリーズ. 71. 1-40 (2000)
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[Publications] YAMAMURA,Etsuo and Tdtsusi Yasutomo: "Study of Land Use and Population Changes around Expressway"Papers and Proceedings of Geographic Information Systems. 8. 79-82 (1999)
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[Publications] WAKATSUCHI,Masaaki etc.: "A measurement of sea ice albedo over the southwestern Okhotsk Sea"J.Meteorol.Soc.Jpn.. 77. 117-133 (1999)