2000 Fiscal Year Annual Research Report
平和貢献活動の国際比較分析-NGO・NPOにみる平和維持と環境保全の位相と変容-
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10041079
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
東郷 育子 広島市立大学, 広島平和研究所, 講師 (30305792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋矢 志郎 広島市立大学, 国際学部, 教授 (30264922)
福岡 克也 立正大学, 経済学部, 教授 (80062777)
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Keywords | NGO・NPO / 平和貢献 / 環境保全 / 平和観 / 環境財政 / 平和と戦争 / 20世紀と21世紀 / 人道的介入 |
Research Abstract |
1.本研究の狙いは、日中米仏の4カ国を対象に、平和や環境をめぐる価値観の多様性を国際比較分析することにより、構造的な位相と動態的な変容を解析する点にある。特に平和に関しては「平和観」で、環境に関しては「環境財政」とりわけ国民経済計算での「環境・経済統合勘定」で、その位相と変容を多重解析する点にある。 2.「平和観」では、平成10年度には日中両国を対象に、平成11年度には米仏両国を対象に、それぞれ実査を実施したのに続いて、平成12年度には次の調査・研究を実施した。 (1)日中仏3カ国の比較分析 (2)日中仏米4カ国の比較分析 (3)日米仏3カ国の第2次実査とその比較分析(中国の実査は、国策の制限強化により断念した) (4)これまでの実査データによる因子分析など、より多重な2次加工分析 3.「環境財政」では、平成10、11年度の理論構築と文献解析を踏まえて、平成12年度には次の調査・研究を実施した。 (1)環境政策の基本である環境基本計画の推進及びその政策的評価のあり方についての分析 (2)環境保全への政策的監査のあり方及び財政的評価の理論構築 (3)環境財政、具体的には環境税、デポジット、課徴金、交付金など、欧米における先進事例の分析とその経済的効果の解析 (4)国民経済計算での「環境・経済統合勘定」を国連・各国モデルについて分析 4.平和と環境をめぐる価値観の多様性を、主として「平和観」と「環境財政」とりわけ「環境・経済統合勘定」で多重解析してきた結果、それぞれに新しい知見を得た。「平和観」をめぐる落差の大きさも新発見であり、「環境・経済統合勘定」では国連・各国モデルの限界を超える新方式の開発に到達したことも収穫である。
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Research Products
(2 results)