1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10041152
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
甲山 隆司 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (60178233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TURNER Ian シンガポール国立大学, 生物学科, 講師
中静 透 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (00281105)
柴田 英昭 北海道大学, 農学部付属演習林, 助手 (70281798)
東 照雄 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (20094170)
鈴木 英治 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (10128431)
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Keywords | 熱帯多雨林 / 温帯多雨林 / 相対生長 / 熱帯ヒース林 / 泥炭湿地林 / 現存量推足 / 一次生産量 / リター分解 |
Research Abstract |
胸高直径-樹高間の相対生長関係 ヒース林プロットP-1内のサブプロットF-07で生育するすべての樹種を込みにした胸高直径-樹高間の相対生長関係を西カリマンタン・スリンブの混交フタバガキ林および屋久島・小楊子のデータと比較した。他の2つの森林タイプと比較すると,ヒース林の樹高生長は直径生長にともないゆるやかな増加を示したが,生育初期における樹高がもともと他の森林タイプにくらべて高いため,胸高直径が約20cmまでの範囲においては同じ直径ならばヒース林の樹高のほうが他の森林よりも高いことが示された。この事は,ヒース林構成樹種が細長い外観をもっていることを示しており,この外観はヒース林の主要な特徴のひとつといえる。 ヒース林における現存量の推定 現在までのところ,インドネシアより届いた乾重測定用のサンプルを乾燥中である。サンプルの乾燥終了後,重量の測定をおこない幹,枝,葉の生重と乾重の比を算出する予定である。 リターの分解過程 98年2月から9月までの8ヶ月間に落下したリターの量はヒース林で3.85t/ha,泥炭湿地林で16.23t/haであり,泥炭湿地林のほうがはるかに高い値を示した。リターのコンポーネントのうちで最も差が顕著にあらわれたのは葉の重量であり,ヒース林で2.15t/ha,泥炭湿地林で14.22t/haであった.リターバッグを使った分解試験では,ヒース林ではTristania sp.の分解が最も早く,泥炭湿地林ではBuchanania sp.の分解が最もはやかった。この傾向はりターバッグのメッシュの大きさによって変化しなかった。
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