1999 Fiscal Year Annual Research Report
中央ユーラシアにおける砂漠緑地化に伴う新たなリーシュマニア症の流行
Project/Area Number |
10041190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 一般 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 守 財団法人 実験動物中央研究所, 室長(研究職) (00176364)
永倉 貢一 東海大学, 医学部, 講師 (80142454)
相川 正道 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (90271593)
松本 安喜 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90251420)
河津 信一郎 国際医療センター, 地域医療研究室, 室長(研究職)
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Keywords | 皮膚型リーシュマニア症 / 内蔵型リーシュマニア症 / リーシュマニア原虫 / 人獣共通感染症 / 無脊椎動物媒介性疾患 / 疫学 / 砂漠 / 中央アジア |
Research Abstract |
本年度の調査地はトルコのイズミール近郊、東部アナトリア地方(ウルファ県)、および中央アジア諸国(キルギスタン、ウズベキスタン)を中心とする地域である。 1.トルコ、ウルファ県においては(1)媒介昆虫DNAを用いた分類法を開発し媒介昆虫の検討を行った。これまでの媒介昆虫についての研究成果をフランス、パリにおける第3回国際サシチョウバエ学会にて発表した(8月)。(2)媒介昆虫の繁殖巣を調査し、ベクターコントロールの検討を行った。また、(3)皮膚型リーシュマニア症感染者および感染動物より生検材料、血清材料を得、臨床および病理組織学的検索を行った。 2.トルコ、イズミール近郊においては(1)ヒトを含む宿生動物、媒介昆虫より内蔵型リーシュマニア原虫の分離を行い、遺伝子レベルでの解析を行った。(2)保虫動物(イヌ)の感染状況の解析を行い、rk39抗原を用いた血清学的診断法の開発を行った。 3.キルギスタン、ウズベキスタンにおけるリーシュマニア症の疫学調査を行い、ヒトを含む宿生動物より病原体の分離を行い遺伝子レベルでの解析により病原体の多様性につき解析した。 4.得られた研究材料を用い、各研究者は分子生物学的、免疫学的解析を行い(1)宿主動物の免疫応答および抵抗/感受性因子を明らかにし、感染防御抗原の同定を行い、(2)有効な診断法、特に分子診断法の開発、さらに(3)組換体を用いたワクチンの開発について検討した。これらの成果をもちより検討会を国内にて開催し、さらに具体的コントロール計画に反映できる方策につき検討を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Terabe, M.: "Non-ulcerative cutaneous lesion in immunodeficient mice with Leishmania amazonensis infection"Parasitology International. 48. 47-53 (1999)
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[Publications] Terabe. M.: "Leishmania amazonensis infection in Nude Mice"Exp. Anim.. 48(2). 119-123 (1999)
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[Publications] Matsumoto, Y.: "Leishumaniasis in central eurasia"Jpn. J. Trop. Med. Hyg.. 27. 59-62 (1999)
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[Publications] Matsumoto, Y.: "Epidemiology and Contorol of Leishmaniasis in Central Eurasia"Reserch report series (1996-1998). NO.1. -82 (1999)