2000 Fiscal Year Annual Research Report
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10044025
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| Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
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Principal Investigator |
中野 敏男 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (10198161)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米谷 匡史 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80251312)
大川 正彦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80323731)
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
千田 有紀 東京外国語大学, 外国語学部, 専任講師 (70323730)
篠原 琢 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20251564)
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| Keywords | 東アジア / ナショナリズム / ポストコロニアル / グローバリズム |
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| Research Abstract |
平成12年度は、前2年間の蓄積に基づき、現時点で可能な限りの具体的な認識上の成果を集約することに努めた。2000年5月中旬には、研究プロジェクトの中心メンバーである中野敏男と岩崎稔が訪韓し、イムジヒョンらと韓国側の共同研究者と集中的な討議を行い、総括的な国際ワークショップの大枠を決定した。それによって、ポストコロニアルという状況規定の概念を東アジアの文脈に即して考察するための基本条件が確認されただけでなく、相互のナショナリズム研究や歴史叙述の実例を多面的に検討した。また複数回におよぶ国内の研究分担者との詳細な打ち合わせは言うにおよばず、十月末には中野敏男、千田有紀、中山智香子をニューヨークおよびイサカに派遣してコーネル大学側との研究打ち合わせを行ったり、ドイツからシュテフィ・リヒターを招請して話し合ったりするなど、研究分担者全員の共通認識の形成に努めることで、つぎの三点を共同研究の帰着点として提示することができるようになった。つまりそれは、(1)グローバリズムとナショナリズムの相剋をより複雑なパラメーターに即して解明する必要があること(2)ポストコロニアル状況におけるアメリカニズムのヤヌス的な相貌を有機的に把握する必要があること(3)東アジアにおける戦後という観念そのものがけっして単純に共有可能な枠組みではなく、根本的な再検証が求められていること、の三点である。そのうえで2001年の1月26日27日には、国際共同ワークショップ「戦後東アジアとアメリカの存在-《ポストコロニアル状況》を東アジアで考える」を、三年間の準備のすべてを活用する形で実現した。規模においても内容においても、大成功を収めたこのワークショップの学問的成果は、目下のところ『現代思想』臨時増刊「特集=東アジアのポストコロニアル」(青土社、六月号)に内容整理のうえ全面的に掲載することで社会的に還元することになる。
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[Publications] 酒井直樹: "誰が「アジア人」なのか?"世界. 1月号. 234-48 (2001)
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[Publications] 酒井直樹: "Subject and Substra fum on Japanese Imperial Nationalism"Cultural Studies. 14-3/4. 461-530 (2000)
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[Publications] 山ノ内靖: "一九三〇年代と社会哲学の危機"思想. 11月号. 108-136 (2000)
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[Publications] Fujitani Takashi: "Raishawaa no Kairai tennosei koso (Reischauer's plat for a Puppet Regime)"世界. 672. 137-146 (2000)
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[Publications] Victor Koschwann: "Imaging the Co-Prosperity Sphere"Japan Southeast Asian Relations. 74-82 (2000)
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[Publications] Steffi Richter: "Zwischen zwei Sonner, Japans Wege in moderne Zeiten"Dialektik. 2. 93-106 (2000)
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[Publications] 篠原琢: "Lagitimizace historie a koncepce narodnich dejin"Dejiny a soucasnost. 6号. 2-7 (2000)
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[Publications] 米山リサ: "文化研究という投影と実践"思想. 912. 73-86 (2000)
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[Publications] 佐藤卓己: "ドイツ広報史のアポリアーナチ宣伝からナチ広報"広報研究(日本広報学会). 4号. 17-27 (2000)
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[Publications] 佐藤卓己: "図書館とホロコースト否定文献"図書館界(日本図書館研究会). 52-58. 279-281 (2001)
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[Publications] 姫岡とし子: "女性史からジェンダーの歴史学へ-ドイツを中心に"人民の歴史学. 144号. 139-151 (2000)
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[Publications] 酒井直樹: "You Asians : on the historical role of the West and Asia binary in the Proceedings of the International Symposium"National Archive.
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[Publications] Steffi Richter: "Leibliches Wohl im kaufhaus"Japan studien. 12. 301-314 (2000)
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[Publications] 吉田俊実: "不思議の国のアリス,アリスとルイス・キャロル"English Avenue. 109. 4-5 (2000)
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[Publications] 大内裕和: "戦時動員体制からグローバリゼーションへ"創文. 421. 14-19 (2000)
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[Publications] 大内裕和: "戦後教育学再考-戦時/戦後の区分を超えて"近代教育フォーラム(教育思想史学会). 9. 1-15 (2000)
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[Publications] 大内裕和: "象徴資本としての「個性」"現代思想. 29-2. 86-101 (2001)
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[Publications] 岩崎稔: "記憶、忘却、歴史"クワドランテ(海外事情研究所紀要). 2. 15-24 (2000)
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[Publications] 大川正彦: "なぜ悪いことをしてはいけないのか(共著)"ナカニシヤ出版. 271 (2000)
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[Publications] 大川正彦: "所有のエチカ(共著)"ナカニシヤ出版. 243 (2000)
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[Publications] 米山リサ: "Perilous Memories : Asia・Pacific Wars"Duke University Press. 260 (2001)
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[Publications] 佐藤卓己: "ヒトラーの呪縛"飛鳥新社. 322 (2000)
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[Publications] 吉田俊実: "アメリカ文化ガイド(共著)"荒地出版. 214 (2000)
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[Publications] 千田有紀: "構築主義とは何か"勁草書房. 320 (2001)
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[Publications] テッサ・モリス=鈴木: "辺境から眺める"みすず書房. 342 (2000)
