1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044110
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐伯 昇 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAE Ju Seong Chonbuk National University, Professor
LIN T.D. National Chicago Tung University, Professor
堀口 敬 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30094816)
伊藤 精彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001176)
伊藤 獻一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80001163)
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Keywords | 月コンクリート / 月セメント / 灰長石 / CaO / 低重力 / DM / SI法 / 高真空 |
Research Abstract |
1. 国内の研究者の海外派遣 共同研究に関する細部の研究打ち合わせのため韓国に日本から4名を派遣し、Bae教授から月コンクリートに関する最新の情報の収集と意見交換を行った。さらに、T.D.Lin教授を日本に招き、今後の共同研究に関する打ち合わせを行った。その結果、当初予定していた低重力環境に於けるコンクリート施工技術の開発に加えて、高真空度環境に於けるコンクリートの暴露・載荷実験の必要性が認識され、実験計画に加えることとなった。 2. 月セメントの製造実験 月の材料からセメントを製造する手法を確立するために、擬似月材料を用い様々な月セメント製造を実施した。鉱物組成が月のそれと類似した灰長石(地球のもので主として北海道で採取されるもの)を用いて新しいセメントを製造した。セメントの製造方法は従来の方法とは異なり、高温な状態(1700℃程度)でCaOの少ないものを製造した。 また、この月セメントを用いたモルタルをDM/SI(Dry Mix-Steam Injection)法によって製造した。この手法は共同研究者のT.D.Lin博士が開発した、高温-高圧蒸気を用いたコンクリート施工技術であり、低重力環境に於けるコンクリート製造技術として有望視されている。硬化モルタルの圧縮強度試験の結果、構造材料として用いることの可能な圧縮強度が得られた。また、高真空度環境における暴露実験の結果、材齢の経過に伴う容積変化は小さく、月環境に於いて高い安定性を期待できることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Horiguchi: "Behavior of Simulated Lunar Cement Mortar in Vacuum Environment" Proc.of Sixth Int.Conference on Space'98. 571-576 (1998)
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[Publications] 堀口 敬: "月面におけるセメントとコンクリートの製造に関する研究" 第15回宇宙利用シンポジウム. 69-72 (1998)
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[Publications] 坪川祥大: "ルナコンクリートに関する基礎的研究" 第52回セメント技術大会講演要旨. 36-37 (1998)