1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044126
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
玉井 哲雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80114297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マーティン モリス 千葉大学, 工学部, 講師
藤川 昌樹 筑波大学, 社会工学系, 講師 (90228974)
土本 俊和 信州大学, 工学部, 助教授 (60247327)
大場 修 京都府立大学, 人間環境学部, 助教授 (20137128)
伊藤 裕久 東京理科大学, 工学部, 助教授 (20183006)
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Keywords | 城下町 / 寺内町 / 邑城 / マウル / 町割 / 町家 / 土地区画 / 都市計画 |
Research Abstract |
日本においては三都、そして各地の城下町や寺内町など、韓国においてはソウル、そして各地の邑城に代表される中世から近世にかけての都市をとり上げ、その規模、街路や街区の形態、敷地内の建物配置やその構造・間取り・外観などを具体的に比較し、東アジアという広い視野から相互の都市空間の特質をあきらかにするための調査を行った。 まず研究の出発点として、日本、韓国それぞれの研究者が分担して東アジアにおける都市の比較研究という観点から、現在までの都市史研究の成果を総括した。日本側の都市史研究の蓄積はかなり進んでおり、都市の種類別にある程度の研究成果のまとめが可能であるが、韓国側では都市史研究に本格的に取り組むようになってから日が浅いために、十分な蓄積がまだないことが確認された。まずこのような研究史の現実から出発して、現時点での最も効果的な研究体制はどのようなものであるのかが議論された。 初年度の調査は日本側研究者が韓国におもむき、ソウル、水原、大邱、そして京畿道、全羅北道、全羅南道を中心とする地域の海美邑城などの邑城と、氏族マウルを中心に、都市の現状の把握と今まで行われてきた調査研究内容の確認を行った。特にソウルでは時代的には新しいが、都市住宅として開発された建物群が良好な状態で残されており、今後の調査対象として考えられることが確認された。 次いで、韓国側の研究者を招聘して、京都、奈良、大阪など代表的な都市や寺内町、城下町を実際に見て歩き、古代から近代にいたる都市の現状、調査ないし研究内容、発掘現場の確認、そして保存ない保全の体制についての共同調査が行われた。日本においては近畿地方以外の地域との比較の視点が重要であることが議論された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 土本 俊和: "織豊期京都の小屋と町屋" 建築史学. 31. 83-112 (1998)
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[Publications] 土本 俊和: "京都の町屋における軸部と小屋組" 日本建築学会計画系論文集. 513. 259-266 (1998)
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[Publications] 伊藤 裕久: "下烏沢・上烏沢宿の町並形成過程と町並景観の特徴" 日本建築学会関東支部研究報告集. 545-548 (1998)
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[Publications] 伊藤 裕久: "烏沢宿における町家の変遷過程と空間領域の展開" 日本建築学会関東支部研究報告集. 549-552 (1998)
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[Publications] 伊藤 裕久: "近世後期における江戸周縁部の居住空間" 日本建築学会関東支部研究報告集. 557-560 (1998)
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[Publications] 玉井 哲雄: "銭亀沢の住文化" 「函館市史」銭亀沢編. 367-396 (1998)
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[Publications] 伊藤 裕久: "建築史からみた寺内町研究" 法蔵館, 447 (1998)
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[Publications] 伊藤 裕久: "同潤会アパートメントとその時代" 鹿鳥出版会, 158 (1998)