1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044147
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮原 一哉 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70011096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 剛 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10023269)
細井 祐三 大同工業大学, 工学部, 教授 (60157021)
塩田 一路 工学院大学, 工学部, 教授 (90255612)
岡田 亜紀良 北海道大学, 工学研究科, 教授 (40001341)
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Keywords | 核融合炉 / 第一壁 / 構造材料 / 傾斜機能化 / 材料設計 / 界面反応 / 照射損傷 / 界面結合強度 |
Research Abstract |
SUS410,316Lを基盤材とし、プラズマ対向マテリアルとして高Z材のタングステンをコーティングした試料を作成する一手法として、ホットプレス法を用い、次の3種の試料、(1)SUS410,316LとWとを積層させた試料、(2)SUS410,316LとWとの反応によるラーベス相形成を抑制する目的で、界面にNiフォイルを挟んだ試料、(3)Ni-W間にNiとWの熱膨張率の中間の値を持つTiフォイルを挟んだ試料を作成した。(1)のSUS410,316L-W系試料では1100℃でのホットプレス時に界面にζ相が形成され、ζ相内あるいはW-ζ相間のクラック形成により材料強度は非常に弱められた。(2)のSUS410,316L-Ni-W系試料においても、Ni-Wにおいて、Niリッチの金属間化合物が形成され、その内部でのクラック形成により材料強度は弱められた。(3)のSUS410,316L-Ni-Ti-W系試料においては、Ti-W界面には金属間化合物は形成されていないが、Ni,がTiフォイルを通過し、更に、W中に拡散しWの脆化を促進したためか、W相内にクラックが形成され、やはり材料強度は弱められている。このように積層型の傾斜機能化材料では最弱の脆化相で材料強度が著しく弱められる為、核融合炉第一壁構造用傾斜機能化材料として適当でないことが明らかになった。研究の次の段階としては、プラズマ溶射によるW濃度傾斜化第一壁構造材料を作成し、異相界面構造を解明し、また、その材料強度を高め、核融合炉第一壁構造材料の特性を満たすことが重要と考えられる。
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