1999 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能におけるヒスタミンの役割の解明------遺伝子改変動物を用いて
Project/Area Number |
10044229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 建彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70028356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 浩 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60250742)
谷内 一彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192787)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
前山 一隆 愛媛大学, 医学部, 教授 (00157158)
渡辺 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
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Keywords | ヒスタミン / ノックアウトマウス / ヒスチジン脱炭酸酵素 / H1受容体 / H2受容体 |
Research Abstract |
今年度、最も成果の挙がったのは、ヒスタミンH1受容体遺伝子ノックアウト(H1R-KO)マウスの中枢機能に関してであった。 1)H1R-KOマウスは、種々の侵害刺激(hot plate,tail pinch,formalin testなど)に対する反応が、野生型(+/+)マウスより鋭敏になっていた。 2)H1R-KOマウスは、電撃けいれんのキンドリングにおいて、+/+マウスより、より早く形成された。 3)H1R-KOマウスは、食欲抑制ペプチドとして最近、注目されているレプチンに対して反応性が+/+マウスより強かった。 これらの知見は、中枢ヒスタミン神経系が、それぞれ、痛みを抑制する、痙攣を抑制する、食欲を抑制するという行動薬理学的な研究結果と合致するものである。即ち、中枢ヒスタミン神経系は、脳全体の機能を調節するという我々の仮説を支持する。 国際交流としては、3人の共同研究者とも本年11月、仙台で開かれる国際仙台ヒスタミンシンポジウムに来日するので、今年度の来日はなかった。ただ、昨年5月12〜15日、フランス・リヨンで開催されたヨ-ロッパヒスタミン研究会に渡辺、大津が参加し、Prof.Haas,Prof.Philippouの教室員と情報交換した。また、10月23〜28日、アメリカ・マイアミで行われた北米神経科学会に渡辺、大和谷、谷内が参加し、Prof.Haas、Prof.Huston及びその教室員と情報交換した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Toyota: "Histamine H1 receptor binding capacities in the amgdalin of the amgdala of the amy***kinding rat"J.Neurochem. 72. 2177-2180 (1999)
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[Publications] Y.Kubota: "Transient increases of histamine H-1 and H-2 receptor on RNA levels in the rat striatum after chronic administration of methan phetamine"Neurosci Lett.. 273. 1-4 (1999)
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[Publications] Morimoto: "The involvement of the histaminergic system in leptin-induced suppression of food intake"Phys. Behav.. 67. 679-683 (1999)
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[Publications] Mobavakeh: "Role of histamine H1-receptor in pain perception: A study of H1 knock-out mice"Eur. J. Pharmacol. (印刷中). (2000)