1999 Fiscal Year Annual Research Report
薬害防止のための毛髪による薬歴・疾病治療歴診断手法の確立とその臨床応用
Project/Area Number |
10044258
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
植松 俊彦 岐阜大学, 医学部, 文部教官教授 (50151832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 浩之 岐阜大学, 医学部, 助手 (40273148)
丹羽 雅之 岐阜大学, 医学部, 講師 (40156146)
小澤 修 岐阜大学, 医学部, 助教授 (90225417)
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Keywords | 薬害予防 / 服薬歴 / 疾病経過 / フレカイニド / フランカルボン酸 / 糖化蛋白質 / フルクトースリジン / フロシン |
Research Abstract |
本研究は、米国側ユタ大学ヒト中毒センターと日本側岐阜大学医学部薬理学との間で国際学術研究として昨年度に開始し、本年が2年目(最終年度)である。昨年度に引き続き、植松が主宰する日本毛髪分析研究会の第3回学術集会を6月に大津にて開催しRollins教授を招聘して特別講演をもつと共に相互の情報交換・研究経過報告・共同研究方針確認を行った。日本側から8月に松野が米国へ出張し、情報交換と研究のまとめを行った。米国側では引き続き抗菌薬オフロキサシンを毛髪中タイムマーカーとして使用し薬毒物摂取の正確な日時を特定する方法論の検討を行った。人種の坩堝であり種々の毛髪特性を有する人たちを対象としても、オフロキサシンがタイムマーカーとしての役割を果たすことができることを、多くのボランティアを用いたヒト試験と種々の毛髪を持つ頭皮を移植したヌードマウスでの動物実験において明かとすることができた。日本側では引き続き抗不整脈薬フレカイニドの毛髪分析を行い、その用量依存性や毛髪成長方向の薬物濃度分布が服薬歴を示すことを確認した。薬物治療の際の重要な因子で、薬害が表れやすい腎機能障害の程度と期間を知る方法として毛髪中の尿毒症性物質を測定することを試みた。フランカルボン酸のGC/MSによる微量測定法を開発し、血液中、毛髪中、汗中の同物質濃度を測定し、同物質は腎機能障害と共に血液中に蓄積してくるが、汗から毛髪に付着するため腎機能の指標とはならないことが示された。毛髪中糖化アミノ酸フルクトースリジン(FL)を加水分解によりフロシンに変えてLC/MS/MSで微量測定する方法を確立し、同物質が糖尿病の指標になるか検討したところ、FLの毛髪中濃度が血中糖化ヘモグロビン濃度と良く相関し、毛髪一本から糖尿病患者の疾病経過およびその治療による病態の変化を解読することが可能であった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 植松俊彦: "毛髪中薬物分析のTDMにおける有用性"島根病院薬剤師会雑誌. 46. 27-31 (1999)
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[Publications] 植松俊彦、小澤修: "Phase I Studyとサイエンス"治療. 81・6. 1749-1753 (1999)
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[Publications] 植松俊彦: "学会余話・第3回日本臨床毛髪分析研究会"治療. 81・11. 2812-2813 (1999)
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[Publications] T. Sassa, T. Uematsu et al.: "Measurement of furancarboxylic acid, a candidate for uremic toxin, in human hair and analysis of pharmacological octions in vitro."Archives of Toxicology. (in press).
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[Publications] T. Uematsu et al.: "Pharmacokinetics & tolerability of intravenous infusion of adenosite (SUN Y4001) in healthy volunteers."British Journal of Clinical Pharmacology. (in press).
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[Publications] T. Uematsu et al.: "Fructose-lysine measured in human hair as an indication of diabetic control"Diabetic Medicine. (in press).
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[Publications] O. Kozawa & T. Uematsu: "Recent Research Developments in Antimicrobial Agents & Chemotherapy NO.3"Research Signpost (in press).
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[Publications] T. Uematsu & O. Kozawa: "Recent Research Developments in Antimicro bial Agents & Chemotherapy NO.4"Research Signpost (in press).