1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10045021
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | University-to-University Cooperative Research |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福田 正己 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝俣 啓 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10261281)
笠原 稔 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40001846)
大田 幸雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00100058)
串田 圭司 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (90291236)
小池 孝良 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (10270919)
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Keywords | 永久凍土 / タイガ / 森林火災 / 温暖化効果ガス / 温暖化 / 地下水 / 酸素同位体 / エアロゾル |
Research Abstract |
永久凍土地域を覆う森林(タイガ)は、CO2の吸収源として重要視されている。そこでタイガの攪乱とくに森林火災の影響を予測するために、今年度はアラスカ・フェアバンクス周辺での観測調査を実施した。永久凍土中の10mまでのボーリングを行い、孔内に温度センサーを設置して火災による攪乱前の永久凍土中の温度場のモニタリングを行った。その結果、調査予定地域では、活動層の厚さは2.3mであり、永久凍土下限は約10mであることが分かった。この地下情報を確認するために、TDEMによる地下探査を行った。各辺60mのループによる電磁波探査を行い、その反転解析の結果から、永久凍土下限は約9mと推定され、地中温度分布結果と一致した。各地点において、土中から発生するCO2とメタンガスのフラックス測定を行った。発生量は土壌柱の有機残量とCN比に強く依存することが分かった。また地下水位の変動と地中表層部の温度積算値が、各ガスの発生量に影響することも判明した。1996年に大規模森林火災の跡地で、林内のアルベードおよび各スペクトル毎の反射係数を測定し、森林火災前後での地表面熱収支の予測式とそのパラメターとの関係を明らかにした。 熱赤外画像解析機器を用いた森林火災の温度場解析を試みた。今回の対象はプッシュ火災で小規模であったにもかかわらず、明確に画像上で火災規模を捉えることが可能であると判定された。また火災前後の大気エアロゾルの解析も試みた。観測は火災予定地での大気をフィルターでトラップする方法で行い、火災のないコントトル状態での測定を行った。永久凍土中に存在する地下氷のサンプリング及び解析を行った。その結果、酸素同位体比にはっきりとした変動傾向があり、また地下に貯留されていた大気の化学組成分析からも、明らかに高濃度のメタンガスの存在が確認された。
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Research Products
(1 results)