2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10179101
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阿久津 秀雄 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (60029965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 幹雄 奈良先端科学技術大学院大学, 教授 (30150254)
佐藤 衛 横浜市立大学, 総合理学研究科, 教授 (60170784)
甲斐荘 正恒 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20137029)
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Keywords | 部分セグメント標識法 / 立体・位置特異的重水素化 / 固体高分解能多次元NMR / 安定同位体標識 / X線溶液散乱法 / 電子顕微鏡単粒子解析 / 第3世代放射光 / 多波長異常分散法 |
Research Abstract |
(1)本特定で開発した部分セグメント標識法をICAD(331アミノ酸)およびH^+-ATP合成酵素のβサブユニット(473アミノ酸)のような大きなタンパク質に適用し、主鎖の帰属に有用であることが明らかになった。選択的安定同位体標識法については必要なプロトン情報感度を損なうことなく、シグナルの線幅を減少させるために、立体・位置特異的に重水素を導入する手法の検討が進み、その有用性を示すことができた。(2)ユニフォームに安定同位体標識したタンパク質を固体高分解能多次元NMRによって解析する第一歩としてシグナルの配列帰属を行うためのパルス系列を系統的に開発した。これをG蛋白質と特異的な相互作用をするマストパランXにこれを適用して全帰属を完成させた。この化学シフトを基に、マストパランXの2次構造情報を得ることができた。(3)リン酸化ロドプシンと相互作用するアレスチンについて濃度を変えてX線溶液散乱を測定して解析した結果、単量体と四量体の平衡にあり、高い協同性を示すことが明らかになった。これはX線溶液散乱法による解析の新しい可能性を示すものである。電子顕微鏡の単粒子解析ではクライオ法を用いることにより像質対ノイズ比で10倍以上の改善が行われた。(4)第3世代放射光としてのSPring-8の特徴と結晶構造解析の特徴を活かして、巨大な生体超分子についても2.5Å分解能を超えることができる回折強度データ収集システムの構築を進めた。また、シトクロムオキシダーゼの精密解析においてMetのS-C結合距離のエネルギーパラメータの修正を行った。一方、放射光を利用した多波長異常分散法の有効性を確かめることを目的に、SPring-8に'trichromatic concept'の下に建設されたBL45XUを用いて植物の自家不和合性を制御するS1-Rnaseの構造解析を行った。その結果、155Aの高分解能解析に成功した。(5)高分子量リン酸化蛋白質の合成を目的としてハイブリッド型蛋白質調製法の開発を行った。また、膜タンパク質であるF_1F_0ATP合成酵素のcサブユニットの大量合成に成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Fujiwara 外2名: "Compound radio-frequency driven recoupling pulce sequences for efficient vaguetization transfer by nomounaclear dipolar interaction under magic angle spinning coudition"J.Magu.Reson.. 145. 73-83 (2000)
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[Publications] M.Mishima 外2名: "Intermolacular ^<31>P-^<15>N and ^<31>P-^1H scalar coupling across hydrogen bouds formed between a protein and a uncleotide"J.Am.Chem.Soc.. 122. 5883-8884 (2000)
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[Publications] N.Utsunominga-Tate 外6名: "Reelin Molecules Assemble Together to Foum a large Protein Complex, which is Inhibited by the Functional-blocking CR-50 Antibody"Pnoc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 9729-9734 (2000)
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[Publications] T.Oka 外5名: "Time-resolved X-ray diffraction reveale multiple conformations in the M-N transition of the bacteriorhodopciu photocycle"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 14278-14282 (2000)
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[Publications] S.Mitsuhashi 外8名: "X-ray structure of b-carbonic anhydrase from the red alga, porphyridium purpureum., reveals a novel catalytic site for CO_2 hydration"J.Biol.Chem.. 275. 5521-5526 (2000)
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[Publications] T.Otomo 外4名: "Structure of the heterodimenic complex between CAD domains of CAD and ICAD"Nature Strut.Biol.. 7. 658-662 (2000)