1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10209204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
風間 洋一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60144317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 久男 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192619)
加藤 晃史 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (10211848)
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Keywords | 超弦理論 / D-brane / 行列模型 / 量子重力 / 超対称ゲージ理論 |
Research Abstract |
風間は、超弦理論の非摂動的な性質を研究し、次の成果を得た。(i)IIB超弦理論のS-自己双対性の量子論的な理解を深めるため、S.Karと共にF弦とD弦の励起の相互作用を記述する頂点作用素を経路積分を用いる方法で構築し、その共形不変性を調べた。(ii)A.Jevicki及び米谷と共に、超重力理論とD-brane上の超対称Yang-Mills理論の双対性の予想を証明する鍵となると思われる両者の超共形対称性の対応がYang-Mills理論の量子効果を正しく取り入れることにより初めて成り立つことを示し、さらにM理論を記述すると思われる行列模型の場合も含めて、他のD-braneの場合にも「拡張された共形不変性」が存在して両理論を関係づけていることを明らかにした。 鈴木は、超対称ゲージ理論を超弦理論からの見方を取り入れながら研究し次の成果を得た。(i)まず、一般のゲージ群に対しての物理量を、物質場のある場合を含めて、その積分表示を直接評価することにより求めることができることを示し、特に強結合領域の共形不変な点のまわりでの定量的解析を可能にした。(ii)つぎに、超弦理論の見方から、ヒッグス場による対称性の破れと解釈できる相転移点まわりでの解析を低エネルギー極限をとることにより行い、物理量を定量的に解析する技術の開発を行なった。 加藤は、弦双対性の予言する重力理論とゲージ理論の関係の研究を、行列模型の立場から行った。特にM.Douglas(Rutgers/IHES)、大栗(LBL)らと共同で、行列模型が満たすべき物理的に自然な最小限の公理系(D-geometry)を考察し、4個の超電荷を仮定したときの曲がった時空での量子重カモデル(U(N)gauged nonlinear sigma model)の作用を決定した。その結果、D-geometryの公理を満たすことが可能なのは、背景時空がRicci-平坦のときだけであることを見いだした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Jevicki, Y.Kazama, T.Yoneya: "Quamtum Metamorphosis of Conformal Transformation in D3-Brane Yang-Mills Theory" Phys.Rev.Lett.81. 5072-5075 (1998)
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[Publications] S.Kar and Y.Kazama: "Interaction of D-string with F-string : A Path-Integral Formalism" Int.J.Mod.Phys.A (発表予定). (1999)
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[Publications] A.Jevicki, Y.Kazama, T.Yoneya: "Generalized Conformal Symmetry in D-Brane Matrix Model" Phys.Rev.D (発表予定). (1999)
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[Publications] M.Douglas, A.Kato, H.Ooguri: "D-brane Actions on Kahler Manifolds" Adv.Theor.Math.Phys.1. 237-258 (1997)
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[Publications] T.Masuda and H.Suzuki: "Prepotential of N=2 supersymmetric Yang-Mills Theories in weak coupling region" Int.J.Mod.Phys.A13. 1495-1506 (1998)
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[Publications] T.Masuda, T.Sakaki, H.Suzuki: "Seiberg-Witten Theories of Rank Z Gauge Groups and Hypergeometric Series" Int.J.Mod.Phys.A13. 3121-3144 (1998)