1998 Fiscal Year Annual Research Report
総合研究:20世紀アヴァンギャルド諸潮流と表象文化の現在-モダンから越境へ
Project/Area Number |
10301024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大平 具彦 北海道大学, 言語文化部, 教授 (90117698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 世織 早稲田大学, 政経学部, 教授 (50163267)
西 成彦 立命館大学, 文学部, 教授 (40172621)
和田 忠彦 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50158698)
三宅 昭良 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (90200138)
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Keywords | アヴァンギャルド / モダニズム / 越境 / 多文化 / アイデンティティー / 政治 / 表象 / 身体 |
Research Abstract |
(1) 当研究課題はメンバーが31名と多く、対象領域も非常に広範なものとなっているが、各分担者はそれぞれにすでに充分な研究実績もあり、また、当研究が、ほぼ同メンバーによる前回の科研費共同研究(平成2〜4年度「20世紀初頭の欧米および日本における<モダニズム>運動の総合的研究」)を発展的に継承するものであることもあって、初年度の目標と考えていた当研究の基盤づくりは順調に進んだ。 (2)全体研究会は予定通り2回(8月、12月)開催し、研究報告や講演会を交え、研究のテーマをどのように具体化し、それをどう有機化かするかが真剣に討議された。その結果、テーマの全体的方向が明確化し、メイン・テーマを「アヴァンギャルドと越境」として立て、それを、(1)ナショナル・アイデンティティの面から、(2)文化アイデンティティの面から、(3)政治アヴァンギャルドあるいは全体主義との関連の面から、(4)表象構造の面から、(5)モダニズム運動それ自体の今日的再検証の面から、それぞれ論究を深めてゆくこととなった。(1)から(5)は分科会とし(各メンバーはそのどれかに属する)、相互に連携を図りながら研究を進めてゆく。 (3) 外国人研究者のレビューを受けるため5名が外国出張し、貴重な成果を得ることができた。 (4) 予算は、上記研究会および外国出張の旅費をはじめ、設備費、消耗品費、通信費等で順調に消化した。 (5) 今年度は研究発表の段階までは至らなかったが、来年度はグループとしての雑誌への投稿や、公開シンポジウムを行うことを考えている。なお、全体の成果は平成13年度に本として出版する予定である。 (6) 当共同研究グループ(「モダニズム研究会」)は会報『21世紀』を刊行しており、昨年12月には第3号を出した。新年度には当研究会のホームページをインターネット上に開設する予定で、目下その準備中である。
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