1999 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーション科学の方法論―行動・認知科学の側面から遠隔教育の効果を実証する
Project/Area Number |
10308006
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
永岡 慶三 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90127382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 龍太郎 通信, 放送機構・川崎次世代LEOリサーチセンター, 副リーダ
大西 仁 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (40280549)
望月 要 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (80280543)
中村 直人 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (20201676)
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Keywords | 遠隔教育 / 遠隔協調学習 / バーチャルリアリティ / バーチャルスタジオ / 多面ディスプレイ / マルチメディアネットワーク / コミュニケーション科学 |
Research Abstract |
本研究の目的は,急速に実用化しつつある遠隔教育の効果を人間の側から科学的に実証することにある.また,今後本格的到来が予想されるネットワーク社会における教育・学習という人間の知的活動を中心に,教師・学習者モデルの構築などコミュニケーション科学の方法論の構成を策定する. 次の各研究題目に関して,実施した. (1)バーチャルリアリティ等,高度臨場感教育システムの研究:マルチメディアネットワークを介して,映像,音声,コンピュータデータ等を交換することにより,遠隔地においても距離を越えて,臨場感ある教育,学習,研究活動が行えるような教育システムの開発を目指し,実験を行う.この研究では,通常のTV会議システムで用いられるような映像,音声,計算機データに加え,バーチャルリアリティ技術を用いて,立体映像や,データグローブによる運動情報等を交換することにより,これまでの遠隔教育では不可能であった実技的要素を含む遠隔協調学習の可能性を検討する. (2)マルチメディア高等教育システム実験環境の基本設計:放送番組制作の新手法として,スタジオから大道具を排除し,特殊効果映像技術により仮想的スタジオセットを作るバーチャルスタジオ技術がある.バーチャルスタジオを用いて,教育番組を試作し,その際の講師の負担等を分析し,講師に負担の少ない演出技法,バーチャルスタジオの利用法を検討する. (3)多面ディスプレイ・システムの研究:多面ディスプレイ・システムの広視野性や視覚効果について影響を測定する.
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[Publications] 大西仁・望月要・永岡慶三: "遠隔協調作業における視点の非共有の与える影響"電子情報通信学会論文誌. Vol.J83-D-I, No.4. (2000)
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[Publications] 望月要・大西仁・杉本祐二・永岡慶三: "実写映像における3面サラウンド・ディスプレイの視覚的効果の測定"電子情報通信学会総合大会. (2000)
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[Publications] 大西仁・望月要・杉本裕二・永岡慶三: "3面サラウンド・ディスプレイの視覚的効果の測定 ---映像刺激の周波数の影響---"電子情報通信学会総合大会. (2000)
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[Publications] 大西仁・望月要・田中健二・鈴木建治・永岡慶三: "重心動揺を指標としたサラウンド・ディスプレイの視覚的効果の測定-多変量自己回帰モデルによる解析-"電子情報通信学会総合大会. (1999)
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[Publications] Ohnishi, H., Mochizuki, K., Nagaoka, K.: "Behavioral Measurement of 'Presence' given by Highly Realistic Display Systems"Advanced Research in Computers and Communications in Education : New Human Abilities for the Networked Society. Vol.2. 968-969 (1999)
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[Publications] Nagaoka, K., Ohnishi, H., Mochizuki K., Suzuki R., Suzuki, K.: "A Support System Based on Automatic Spatical Alignment for Distance Spatial Collaboration"Advanced Research in Computers and Communications in Education : New Human Abilities for the Networked Society. Vol.2. 476-483 (1999)
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[Publications] Keizo Nagaoka, Kaname Mochizuki, Akemi Kawafuchi, Hitoshi Ohnishi, Kenji Tanaka, Tomotsugu Kondo, Shigeto Yamamoto, Kumiko Fujioka: "Distant Simultaneous Classroom Work : A Multimedia Network 'Dance Lesson'- Distance Lesson on the Subject of Movement"Paper zur internationalen Konferenz NATURE-MANKIND-TECHNOLOGY, Geschichte, The new media, Telelearning, Telework AG/C. 279-283 (1999)
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[Publications] Keizo Nagaoka, Kaname Mochizuki, Akemi Kawafuchi, Hitoshi Ohnishi, Kenji Tanaka, Tomotsugu Kondo, Shigeto Yamamoto, Kumiko Fujioka: "Distant Simultaneous Classroom Work : A Multimedia Network 'Dance Lesson'- Distance Lesson on the Subject of Movement"日本教育工学会第15回全国大会発表論文集. (1999)
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[Publications] 望月要・大西仁・永岡慶三・中村直人・宮寺庸造・横山節雄: "遠隔学習における協調成立のための諸要因 ---パソコン組み立てを題材として---"教育システム情報学会誌. Vol.15, No.4,. 312-317 (1999)
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[Publications] 永岡慶三・望月要・大西仁・仁科エミ・高橋秀明・佐々木正實: "遠隔教育へのバーチャルスタジオ利用における講師の教授法改善の試み"教育システム情報学会誌. Vol.15, No.4.. 318-322 (1999)