1999 Fiscal Year Annual Research Report
プロセス情報の共有によるコラボレイティブ・エンジニアリングの実現に関する研究
Project/Area Number |
10355038
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野本 敏治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80011170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 和浩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80222488)
安澤 幸隆 九州大学, 工学部, 助教授 (10191123)
矢島 浩 広島大学, 工学部, 教授 (40263727)
濱田 邦裕 広島大学, 工学部, 助手 (40294540)
榎澤 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40011077)
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Keywords | 協調設計 / コンカレントエンジニアリング / CIM / 制約 / コラボテイティブ / 解析モデル / 製品モデル / Design by Analysis |
Research Abstract |
平成10年度の研究により,協調的・同時並行的な設計を実現するために必要不可欠な要素として以下に挙げる項目を,コラボレイティブ・エンジニアリングを支援するシステムの要求機能として整理している。 ・複数の設計者が設計で必要な情報を共有できること ・情報生成の流れの逆転,つまり,本来の順序が何らかの理由により逆になることを許容できること 本年度(平成11年度)の研究では,これらの機能を実現化することを目標に研究を進め,設計における製品に関する情報(製品情報)の生成活動を,情報間の制約という視点から捉え,設計における協調における問題点を整理した。 具体的には,関連する研究であるエキスパートシステムを利用した支援や,ワークフローなどの情報管理による支援など様々な研究を調査し,それらの特徴,残された課題などを整理した。 次に,この調査に基づき,コラボレイティブ・エンジニアリングを実現する上で,プロセス情報が有効に利用できるという考えを固めた。この考えを実現するためには,設計における情報処理の流れをプロセス情報として表現する必要があるため,設計対象を限定し,その設計過程での情報生成処理を整理した。この際に,設計活動を「入力→処理機能→出力」を基本単位とする情報処理が複数組合わされている物として認識し,入力および出力の粒度に注意して整理した。また,情報生成の順序が逆転するケースにおける特徴も抽出し,逆転する流れを「入力→処理能力→出力」を利用した表現方法を併せて検討した。 さらに,設計における情報処理の流れを整理した結果を踏まえ,実際にシステムを構築するためのフレームワーク(枠組み)に関して検討し,設計におけるプロセス情報の記述を可能とするプロトタイプシステムを構築した。
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