2000 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット学習情報の体系化と開発ガイドラインに関する研究
Project/Area Number |
10400015
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Research Institution | Tokyo Institution of Technology |
Principal Investigator |
清水 康敬 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10016561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室田 真男 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (30222342)
西方 敦博 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (60260535)
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
石川 賢 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (30091937)
青柳 貴洋 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助手 (10302944)
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Keywords | インターネット / 学習 / 不適切単語 / フィルタリング / 学齢 / 学習指導要領 / 自己組織化マップ / 検索システム |
Research Abstract |
本年度は、インターネットにおける学齢に応じた不適切単語フィルタリングシステムを構築した。インターネットを学習に用いる場合には、児童・生徒に対して不適切な単語を含む情報を除外しておく必要がある。そのため、従来、単語によるフィルタリングが使用されているが、これは、不適切な単語を登録して、学齢の区別なく一律に情報を止めてしまう。そこで、本研究では、子どもの学齢に合わせて、適切な単語をフィルタリングすることが出来るシステムを開発した。例えば「非人」という単語は、社会の時間に正式に学習する前は子どもに見せたくない単語である。このシステムによれば、学年をあらかじめ設定しておけば、その学年以下の子どもにはその単語をフィルタリングし、既に社会の時間で適切な意味を学習した子どもに対してはフィルタリングしないといった設定を行なうことができる。 次に、学習に利用可能なウェブサイトの情報を効率よく分類することを目的とした、キーワード検索のためのシステムを作成した。まず、教科書の用語出現傾向に基づいて、利用可能な教科書の学習単元を推定する方法を検討し、各用語の各単元における出現頻度を要素とする行列から用語・単元の特徴ベクトルを抽出するという手法を確立した。さらに、教科書用語の特徴ベクトルの合成によって任意の文書の特徴ベクトルを生成する手法も確立した。この手法による分類可能性を確認するために、インターネット上のリンク集に登録されているウェブサイト群について、現職教員の手による分類を用いた評価を基に分類過程の各処理のパラメータの最適化を行った。これらの方法によって、類似度の高い順に教科書の単元を一覧表示によって分類することが可能となった。
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[Publications] 榎本,室田,清水: "漢字かな自動変換機能等を備えたインターネット学習システムの開発"電子情報通信学会論文誌. J83-D-I,No.3. 384-394 (2000)
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[Publications] 大曲,室田,清水: "インターネットにおける自動検索通知システムの構築に関する研究"日本教育工学会論文誌. No.4. 227-235 (2000)
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[Publications] 榎本,室田,清水: "「音訓の読み方」と「ふりがな表記」に対応した漢字かな自動変換サーバの開発"教育システム情報学会誌. 17,No.3. 275-284 (2000)
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[Publications] 大川,室田,中山,清水: "Webベース学習における学習履歴画面の時系列再現システムの開発"電子情報通信学会論文誌. J83-D-I,No.6. 651-657 (2000)
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[Publications] 室田,清水: "インターネット接続回線速度と学習活動における情報取得時間の関係"電子情報通信学会論文誌. J83-D-I,No.6. 627-634 (2000)
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[Publications] 中山,實松,清水: "学習指導要領に基づいた学習情報のキーワード探索のための用語辞書に関する検討"電子情報通信学会論文誌. J83-D-I,No.1. 225-233 (2000)
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[Publications] 森本,中山,清水: "学習用Web情報の検索支援システムの開発"教育システム情報学会誌. 17,No.3. 231-240 (2000)