1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10410059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹内 隆夫 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40105747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 康弘 大谷大学, 文学部, 助教授 (00216607)
松薗 祐子 いわき明星大学, 人文学部, 助教授 (00164799)
藤井 勝 神戸大学, 文学部, 助教授 (20165343)
赤木 攻 大阪外国語大学, 学長 (10030157)
北原 淳 神戸大学, 文学部, 教授 (30107916)
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Keywords | 工業化 / 都市化 / 出稼ぎ / 核家族化 / 少子化 / 家族計画 / 長寿化 |
Research Abstract |
1. 今年度の研究実績の概要 (1) 研究課題の分析のための時間枠の設定 ASEAN諸国の多くは1997年夏以降、急激な通貨変動とそれにともなう経済的な停滞に陥った国々が多い。これ自体はまた本課題の新たな研究対象になりうることだが、今年度の研究課題の時間枠は、80年前後からの約20年間の変化を中心にした。 そこで得られた新たな知見は以下のようである。 (1) 都市と農村との結合の強化-あるいは従属の増大 工業化が大都市を中心に展開された結果と所得配分が整合性を欠くため、都市と農村間の経済格差が一層拡大した。さらに、この間のインフラストラクチャー整備の進展により都市への移動が容易になり、広汎な移住が進展している。 (2) 他方、農村においては都市の労働市場との相対的な距離により、都市化が展開して地域が大きく変容したところと、依然として農村的景観と農業に依存するところという地域格差が著しく拡大している。しかし、農村の都市への従属度は一層増大している。ただし、農業生産は経営費の増大をともないつつも、進展している。 (3) 工業化と地域社会の変化に合わせて、家族構成も変化し、小家族化が進展している。これは小子化によるところが大である。平均寿命の伸びも著しい。しかし、家族形態が必ずしも核家族化しているとはいえない。これは、もともとの家族の構造と密接に関連するとみられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 北原 淳: "東南アジア農業農村研究の成果と課題" アジ研『ワールド・トレンド』. 34. 16-20 (1998)
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[Publications] 北原 淳: "複合社会における新しいナショナリズムの模索" EX ORIENTE. 1. 85-112 (1999)
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[Publications] Atushi KITAHARA: "Sustainable Part-Time Favming" Paper Presented at the 1st Asian Rural Sociology Association Conference. 1-15 (1999)
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[Publications] 北原 淳: "中部タイ農村の四半世紀:一集落の変化を題材に" 国際協力編集. 7-1. 1-25 (1999)
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[Publications] 松薗 祐子: "幡谷則子編『発展途上国の都市住民組織』" 「バンコクの都市住民組織」.アジア経済研究所, 266 (1999)
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[Publications] 松薗 祐子: "田坂敏雄編『アジアの大都市(b)バンコク』" 「就業構造と住民生活」.日本評論記, 335 (1998)