仁和寺文書の研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10410086
• Research Institution: Paleological Association of Japan Inc.
• Principal Investigator: 角田 文衛 財団法人 古代学協会, 古代学研究所・教授兼所長 (70072709)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 西井 芳子 財団法人 古代学協会, 古代学研究所, 講師 (90270561) ; 関口 力 財団法人 古代学協会, 古代学研究所, 助教授 (30216527) ; 山中 裕 財団法人 古代学協会, 古代学研究所, 教授 ; 古藤 真平 財団法人 古代学協会, 古代学研究所, 講師 (70250058)
• Keywords: 仁和寺 / 御室 / 法親王 / 覚行法親王 / 中御室御灌頂記 / 仁和寺文書 / 院家 / 御堂関白記

Research Abstract

角田研究代表者の統括の下に,仁和寺文書の調査を7回(平成11年5・7・9・10・12月,12年2・3月),のべ42日実施した。関口・西井・古藤の研究分担者3名は仁和寺の歴史を知る上で有用な資料である黒塗手箱甲上段二・甲中段四・甲下段一・甲下段三,御経蔵第95・140・142・143箱,塔中蔵第22・150箱所収の聖教・記録・古文書の調査,山中研究分担者は同寺所蔵本『御堂関白記』(書名『法成寺殿日記』)の調査に当たった。上記の調査によって得た資料(調書及び写真)を研究所に持ち帰り,整理した上で,各自の研究課題である仁和寺草創期の研究(角田),仁和寺所蔵古記録写本と平安中期仁和寺の研究(山中),史料の翻刻と歴代御室伝の研究(関口),資料の翻刻と仁和寺史年表の作成(西井),史料の翻刻と伽藍・諸院家の研究(古藤)を行った。その成果として,角田研究代表者は仁和寺研究を展望する論文を『中外日報』において発表し,関口研究分担者は仁和寺御室第三世にして初代法親王である覚行法親王(1075〜1105)についての論文,古藤研究分担者は仁和寺の伽藍と諸院家についての論文(上)を『仁和寺研究』第1輯において発表した。その他の研究成果としては,山中研究分担者が仁和寺本『御堂関白記』についての論文,関口研究分担者が覚行法親王が灌頂を受けた時の記録である『中御室御灌頂記』についての論文(翻刻と研究),古藤研究分担者が仁和寺の伽藍と諸院家についての論文(下)を平成12年中に刊行される『仁和寺研究』第2輯で発表する予定である。

Research Products

• [Publications] 角田文衛: "仁和寺研究の展望"中外日報. 第26000号. 1-2 (2000)
• [Publications] 山中裕: "仁和寺本『御堂関白記』の研究"仁和寺研究. 第2輯. (2000)
• [Publications] 関口力: "中御室覚行法親王伝-仁和寺御室の伝記的研究(一)-"仁和寺研究. 第1輯. 1-20 (1999)
• [Publications] 関口力: "仁和寺本『中御室御灌頂記』の翻刻と研究"仁和寺研究. 第2輯. (2000)
• [Publications] 古藤真平: "仁和寺の伽藍と諸院家(上)"仁和寺研究. 第1輯. 21-52 (1999)
• [Publications] 古藤真平: "仁和寺の伽藍と諸院家(下)"仁和寺研究. 第2輯. (2000)