1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10430006
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
舟岡 史雄 信州大学, 経済学部, 教授 (50143962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 万寿夫 青山学院大学, 経営学部, 講師 (20303050)
星野 一郎 信州大学, 経済学部, 助教授 (10202300)
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Keywords | 企業活動 / 工業統計 / 企業分類 / 多角化 / 産業分類 |
Research Abstract |
・現行の産業分類の適切性を2桁中分類、3桁小分類、4桁細分類で投入構造と産出構造の両面から検討した。産業連関表基本表を工業統計4桁レベルの取引表に組み換え集計し、得られた投入係数ベクトルと産出係数ベクトルから計測した産業間距離にもとづいて、2桁、3桁、4桁レベルの産業の同質性を分析した。一部の産業を除いて、同一中分類のなかでの小分類間の距離、および同一小分類のなかでの細分類間の距離は有意に小さい結果が得られており、日本標準産業分類が概ね妥当であることを確認できたと同時に、産業間距離を分類基準として、定量的かつ客観的に分類することの有効性を提示しえた。 ・産業分類は事業所の分類であり、その分類基準をそのまま企業の分類に適用しても適切ではない。通産省企業活動基本調査にもとづく実証分析の結果、最大付加価値額の品目による産業格付けの他に、規模、多角化の程度が企業分類の基準として適切であるとの結果を得ている。今後、これらの基準にもとづいて企業分類を行い、その有効性を分析する予定である。 ・企業活動の多角化を捉える指標として、特化率、ハーフィンダール指数、エントロピー尺度等が広く利用されているが、いずれも多角化先の産業の性質を反映したものとはなっていない。多角化先ともとの産業との関連性の程度が異なれば、指標の値が同じであっても多角化の収益に及ぼす影響等、多角化の効果は異なったものとなる。本研究では産業間距離を組み込んだ多角化の指標を開発した。現在、この指標の有効性を分析中である。 ・従業者の概念整理を行うと同時に各種統計における定義の差異を検討した。
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