1999 Fiscal Year Annual Research Report
写像類群の構造とリーマン面のモジュライ空間の幾何学
Project/Area Number |
10440016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 茂之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70011674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 博昭 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60217883)
河澄 響矢 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30214646)
松本 幸夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20011637)
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00239708)
村上 順 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90157751)
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Keywords | 写像類群 / リーマン面 / モジュライ空間 / トレリ群 / リーマン面の族 / モノドロミー / ジョンソン準同形 |
Research Abstract |
写像類群の構造とリーマン面のモジュライ空間の幾何について,前年度に引き続き主として位相幾何学の立場からの研究をおこなった.得られた成果を具体的に記すと,つぎのようになる. 1.リーマン面のモジュライ空間の特性類であるMumford-Mor ita-Mi ller類を表わす,曲面の写像類群の具体的な群コサイクルの退化の様子の解析を更に進めた.前年度に得られた第一段階の結果,すなわちモジュライ空間のtautology代数に関する安定域から非安定域に移行した直後の退化の具体的な記述を一歩進めて,より深い関係式を得た. 2.曲面の写像類群の部分群であるトレリ群のべき零完備化を決定することは,極めて重要な問題である.それに関連して,曲面の基本群のアーベル化によって生成される自由な次数つきLie代数の,シンプレクティック元を消す微分全体からなる次数つきLie代数の構造の解明を進めた. 3.整数係数のMumfor d-Morit a-Mill er類の性質について,組織的な研究を始めた.用いる方法は写像類群の有限部分群の上での値を詳細に調べるものである.これにより特に,秋田利之氏の予想の解決へ向けて大きく前進した. 4.3次元多様体のLMO不変量に伴う写像類群の射影表現について,写像類群の構造との関連を視野に入れつつ研究を進めた.
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[Publications] MORITA, Shigeyuki: "Structure of the mapping class groups of surfaces : a sarvey and a prospect"Geomerry and Topology Monographs. 2. 349-406 (1999)
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[Publications] KAWAZUMI, Nariya(共著): "Riemann-Hurwitz formula for Morita-Mumtord classes and surface symmetries"Kodai Math.J.. 21. 372-380 (1998)
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[Publications] NAKAMURA, Hiroaki: "Limits of Galois representations in fundamental groups along maximal degenerations of marked curves"Amer. J. Math.. 121. 315-358 (1999)
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[Publications] MURAKAMI, Jun(共著): "On a universal perturbative invariants of 3-manifolds"Topology. 37. 539-574 (1998)