1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450240
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
若井 史博 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (30293062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 尚也 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (70232965)
安田 榮一 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (70016830)
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Keywords | セル構造 / 粒界運動 / 粒界エネルギー / ナノ結晶 / セラミックス |
Research Abstract |
泡、細胞、ナノ結晶セラミックスなど、セル構造の集合体の協調運動による変形に共通する力学的原理を探求することを目的として、ナノ結晶セラミックスの協調運動による形態形成の特徴を調べるとともに、3次元的幾何学モデルをコンピュータ上に構築することを検討し、下記の結果が得られた。 1)モデル材料系 前年度に引き続き平成11年度はジルコニア多結晶体を対象とし、イットリア固溶濃度がより低い正方晶ジルコニアを熱間静水圧成形により緻密化し、極めて微細な材料を合成することに成功した。この微細材料に対して、粒界すべりによる変形挙動と、高温で粒界エネルギーを駆動力とする粒界運動による粒子の消失過程、すなわち、粒成長を調べた。この材料では、1200℃程度の低温でも著しい粒成長がおこった。粒径と時間との間には3乗則は成立しなかった。さらに、高温変形において、ある種の降伏現象を見出した。 2)粒界ダイナミクスのメゾスコピックシミュレーション 微細粒多結晶体の粒界が形成する3次元ネットワーク構造のトポロジー変化に関して、粒界移動による粒成長における3次元モデルを構築した。粒界エネルギー、移動度は等方的であるとした。任意の初期構造から出発しても、遷移期の後、定常的な粒界構造に到達した。定常構造が維持される領域で粒径は二乗則に従った。粒成長速度に関するvon Neumann-Mullins則はより一般的であり、遷移期、定常期においても成立した。3次元に拡張された粒径と粒子の面数に関するPerimeter則と隣接粒のトポロジーに関するAboav-Weaire則も遷移期、定常期において成立した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] F.Wakai et al.: "Fabrication of Nanograined Silicon Carbide gy Ultrahigh-Pressure Hot Isostatic Pressing"J.Am.Ceram.Soc.. 82・3. 771-773 (1999)
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[Publications] F.Wakai et al.: "Detection of Boron Segregation to Grain Boundaries in Silicon Carbide by Spatially Resolved Electron Energy-Loss Spectroscopy"J.Am.Ceram.Soc.. 82・2. 469-472 (1999)
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[Publications] F.Wakai et al.: "Change in Stress Sensitivity and Activation Energy during Superplastic Deformation of Silicon Nitride"Mater.Sci.Engn.. A268. 141-146 (1999)
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[Publications] F.Wakai et al.: "Superplasticity of Silicon Carbide"J.Am.Ceram.Soc.. 82[10]. 2916-2918 (1999)
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[Publications] F.Wakai et al.: "A Molecular Dynamic Study of Plastic Deformation of Ceramics Polycrystals at High Temperature"Trans Mater.Res.Soc.Japan. 24[2]. 253-256 (1999)
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[Publications] Ed.J.Bill,F.Wakai and F.Aldinger: "Precursor Derived Ceramics"Wiley-VCH. 298 (1999)
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[Publications] E.Yasuda,F.Wakai,L.M.Manocha,Y.Tanabe: "Time Dependent Mechanical Response of Engineering Caramics"Trans Tech Publication. 160 (1999)