1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450336
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
志摩 健介 宮崎大学, 工学部, 教授 (20029862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保田 昌秀 宮崎大学, 地域共同研究センター, 助教授 (00174516)
白上 努 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (60235744)
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Keywords | ポルフィリン錯体 / 電子移動反応 / 会合体形成 / レドックス光増感反応 / 光アミノ化反応 / 異方性制御 |
Research Abstract |
平成10年度には下記の点を明らかにした。 (1) アンチモンポルフィリン錯体の軸配位子に芳香族置換基をエーテル結合を介して連結した錯体を種々合成した。ポリエチレングリコールを介してアンチモンポルフィリン錯体とナフトキシ基を連結した基質では、ポリエチレングリコール基が短い時にはアンチモンポルフィリン錯体の蛍光が消光され、ポリエチレングリコール基が長い時には蛍光消光が起きにくいことが分かった。二つの発色団の距離が物性に関与していることが分かったので、半経験的分子軌道計算を行って、構造と反応性の関係について検討した。 (2) リンポルフィリン錯体の水中での蛍光挙動を観測し、ある一定以上の濃度では会合体を形成するいることが分かった。この様な会合体形成の観測はリンポルフィリン錯体に特有の現象であり、光合成中心の研究と関連して重要である。 (3) ジアルコキシビナフトール類を増感剤として用いて、1,2-ジアリールシクロプロパン類の光アミノ化反応について検討した。その結果、レドックス光増感反応でアミノ化反応が進行した。同様の反応をジアルコキシビナフトール類の光学活性体を用いて検討したが、不斉反応は進行しなかった。 この様に金属ポルフィリン錯体の光挙動において異方性制御が見い出された。平成11年度も継続して研究を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Yasuda: "Photochemistry of Flavins in Micelles:Specific Effects of Anionic Surfactants on the Monomerization of Thymine Cyclobutane Dimers Photosensitized by Tetra-O-acyl Riboflavines" Photochem.Photobiol.67巻、2号. 192-197 (1998)
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[Publications] M.Yasuda: "Photoamination of Alkenylnaphthalene with Ammonia via Electron Transfer" Bull.Chem.Soc.Jpn.71巻、7号. 1655-1660 (1998)
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[Publications] M.Yamashita: "Bezophenone-Photosensitized Alkylation of Arylalkenes with Acetone,Dimethyl Sulfoxide,and Their Related Compounds in the Presence of tert-Butylamine" J.Photochem.Photobiol.A.Chem.118巻、3号. 165-171 (1998)
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[Publications] M.Yasuda: "Solvent Parameter based on the exciplex emission of(2-naphthoxy)polyoxalkyl p-cyanobenzoate" J.Photochem.Photobiol.A.Chem.in press. (1999)