2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10460002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
生井 兵治 筑波大学, 農林学系, 教授 (80015677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 久喜 筑波大学, 農林学系, 講師 (70251022)
大澤 良 筑波大学, 農林学系, 助教授 (80211788)
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Keywords | ソバ / 多収性 / 品種内変異 / 生殖生物学 / 遺伝生態 / 栽培環境 / 季節的分断選抜 / 栽培生理 |
Research Abstract |
普通ソバとダッタンソバの多収性を目指して生殖生物学的研究を行い以下の結果を得た。 普通ソバとダッタンソバの多収性を目指し、ネパール由来の在来種から草型の改良ならびに、個体あたり種子数の増加を目標に選抜してきた選抜系統の生育試験を行った。本年は、播種直後の干ばつにより発芽がばらつき、生育も不安定であったが、得られた結果、普通ソバ選抜系統はいずれも対照品種である夏型の牡丹ソバ、中間型の信濃1号に比べ開花始め、開花期ともに同程度であり開花期に関しては早生型であった。一方,成熟期については、いずれの選抜系統とも牡丹ソバに比べ2週間、中間型に比べて1週間ほど遅かった。収量関連形質を見ると、選抜系統の中には対照品種の信濃1号や牡丹そばに匹敵する系統は認められなかった。しかし、個体あたり種子数が多い系統もあり、花数、花房数の調査が必要であるが、結実率の高いことも期待される。一方ダッタンソバ選抜系統の多くは,開花期は対照系統(北陸農試選抜系統)より約10日遅く、成熟期も1週間程度遅い傾向が認められた。しかし中には、開花期は対照系統並で、やや成熟期が遅いが、個体あたり種子数が1000粒を越える系統も認められ、多収系統育成の有力な母材となり得ることがわかった。また、種子収量に及ぼす栽培環境の栽培生理・生態学的解析については、ソバ新品種の収量成立過程と土壌肥沃度の異なる環境下におけるソバの成育反応について検討した。特に,花房が長い品種、デンプン含有量の高い品種など、近年開発されてきているソバ新品種について,土壌三要素の含有率の異なる環境下における生長、発育および収量成立過程を成長解析法により調査したところ,様々に異なる環境下においてもこれらの新品種は安定的に高い収量性をあらわすことが明らかになった。
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Research Products
(1 results)