1999 Fiscal Year Annual Research Report
カプシカム属植物に含まれるカプサイシン類似新規物質の果実内生成と人体での生理汚性
Project/Area Number |
10460015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢澤 進 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (90026550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 達夫 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教授 (10210915)
伏木 享 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20135544)
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Keywords | トウガラシ / カプサイシン類似新規物質 / カプシノイド / 代謝促進 / 脂肪燃焼作用 |
Research Abstract |
1.トウガラシ品種'CH-19甘'の果実発育にともなうカプサイシノイド類似非辛味性新規物質であるカプシノイドの含量について検討した.開花後10日目より果実内にカプシノイドの生成が認められ,開花後30日目に最高の含量となり,開花後40日目にはその含量は最高含量の20%程度まで減少した. 2. 'CH-19甘'果実の収穫時期を異にしたカプシノイド含量は,夏期に収穫したものが秋期に収穫したものに比べ高かった. 3.カプシノイド高含量の新しい系統は現在選抜中である. 4.果実にカプシノイドを含まない品種に,カプシノイドの生合成の中間産物であるバニリンを果実中に注入すると,胎座部にカプシノイドの生成が認められた. 5.Std-ddYマウスにカプシエイトを経口投与することにより,血中アドレナリン濃度,グルコース濃度および遊離脂肪酸濃度が増加した.また,カプシエイトを経口投与することによりマウスの酸素消費量が増加した.これらの結果から,カプシノイドは動物のエネルギー代謝を促進することが明らかとなった. 6.カプシエイトのラットへの血中投与によりアドレナリン分泌が促進された. 7.カプシノイドの前駆体であるバニリルアルコールと8-メチル-6-ノネン酸メチルを基質とし,遊離型並びに固定型リパーゼPL,QLを反応させることによりカプシノイドが合成できることを明らかにした. 8. 'CH-19甘'の胎座組織をアルギン酸ナトリウムで固定して,バニリンを含む培地で培養するとカプシノイドが合成されることを認めた.
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[Publications] 矢澤進,前田智: "トウガラシ'CH-19甘'の果実発育に伴う胎座組織でのカプシノイド生成ならびに収穫時期の異なる果実のカプシノイド含量"園芸学会雑誌. 69(別). 230 (2000)
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[Publications] 大貫宏一郎,原水聡史,伏木享他: "カプシエイトの生理作用に関する研究"日本香辛料研究講演要旨. 14. 13-14 (1999)
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[Publications] 須藤浩三,古旗賢二,矢澤進他: "新規カプシノイドの構造と安定性"日本農芸化学会講演要旨 (1999年度). 301 (1999)
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[Publications] 渡辺達夫 他: "新規トウガラシ成分、カプシノイドの酵素的合成"日本栄養・食糧学会講演要旨 (1999年度). 53. 8 (1999)