1999 Fiscal Year Annual Research Report
家畜糞便中の悪臭物質(硫化物)発生の機構とその制御
Project/Area Number |
10460119
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
小島 洋一 京都府立大学, 農学部, 教授 (80046490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 孔志 京都府立大学, 農学部, 助手 (60254322)
牛田 一成 京都府立大学, 農学部, 助教授 (50183017)
高桑 進 京都女子大学, 短期大学部, 助教授 (00154766)
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Keywords | ブタ糞便 / メタンチオール / 硫化水素 / 腸内細菌 |
Research Abstract |
本年度は、ブタ糞便中で優勢と思われる嫌気性細菌のうちで、L-シスチンから揮発性硫化物を発生させる能力を示すものを検索した。あらかじめ、菌株保存機関より基準株を購入し、メチオニンを1%添加したGAM培地で培養した。さらに、硫化水素生成能を基準に新たにブタ糞便より単離した細菌について16SrRNA遺伝子の解析によって菌種の同定を行った。この実験で用いた菌株は、Enterobacter属,Escherichia属,Klebsiella属,Bacteroides属,Prevotella属,Selenomonas属,Fusobacterium属,Desulfovibrio属,Acidaminococcus属,Megasphaera属,Enterococcus属,Peptostreptococcus属,Streptococcus属,Clostridium属,Lactobacillus属,Bifidobacterium属,Corynebacterium属,Eubacterium属の41種44菌株であった。すべての菌株で硫化水素が発生したが、そのうちBacteroides thetaiotaomicron,Clostridium sporogenes,C.perfringens,C.bifermentans,C.difficileで強い発生能が認められた。 ブタ糞便よりメチオニンより著量のメタンチオールを発生させる菌株を単離した。これらは、グラム陽性芽胞性の桿菌で、16SrRNA遺伝子の部分塩基配列を解読したところ、C.perfringensであることが示唆された。
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