1998 Fiscal Year Annual Research Report

噴火災害による地域社会の崩壊と再建をめぐる健康影響-避難と移住をめぐる高齢者の健康問題-

Research Project

Project/Area Number	10470110
Research Category	Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
Research Institution	Nagasaki University
Principal Investigator	竹本泰一郎長崎大学, 医学部, 教授 (60010005)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	青柳潔長崎大学, 医学部, 講師 (80295071) 和泉喬長崎女子短期大学, 教授 (20039556) 千住秀明長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30179361) 太田保之長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50108304) 中根允文長崎大学, 医学部, 教授 (80039833)
Keywords	噴火災害 / 人口変動 / 家族機能 / 呼吸器疾患 / 呼吸機能 / 一般健康調査票 / 外傷後ストレス症候群 / 移住
Research Abstract	噴火災害によって地域の人口や産業が大きな影響を受け、火山性粉じん・ガスによる呼吸機能の障害や避難のストレスによる精神的問題が生じたことは衆知のことである。本研究は噴火の終焉とともに、噴火災害による地域の人間生態系への影響がどのように回復されてきたのか、新しい人間環境系の再建に際しての問題点はなにかを検討することである。本年度は地域人口や罹病像・死亡構造の変化とともに、噴火災害による避難と移住によってコミュニティ・家族がどう変化してきたのか、心肺機能を中心とした健康像の変化について雲仙普賢岳噴火災害の被災地区(島原市及び深江町)において下記の調査を行った。 1) 人口構造・人口動態の時系列的分析:噴火による避難による地区人口(年齢・職業構成)と家族構造の変化がどのように回復してきたかを分析した。同時に人口動態による死亡データから慢性・急性の呼吸器疾患を中心に罹病・死因構造の変化についても解析を試みた。 2) 避難・移住住民における噴火の後影響と適応機序の解析:被災住民のうち島原市・深江町内の他の土地に集団移住した158世帯について一般健康調査票等による質問紙調査と面接調査によって被災住民の心身の健康問題について心的外傷後ストレス症候群のリスク評価を含めた追跡調査を行った。 3) 噴火粉じんによる呼吸機能の後影響の評価:噴火時に呼吸機能を測定した中高齢者を主対象にスパイロメトリーによる呼吸機能と運動機能の測定を行い噴火粉じんによる心肺機能に対する継続的な影響についてを検討した。これらの調査結果は現在分析中であり、まとまり次第学会誌等に発表予定である。

Research Products

(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] 太田保之,荒木憲一,川崎ナヲミ,中根允文,竹本泰一郎,本田純久,三根真理子: "雲仙普賢岳噴火災害避難住民の精神医学的問題に関する2年間追跡研究" 日本社会精神医学会雑誌. 6(2). 197-214 (1998)
[Publications] K.Moji,T.Takemoto,M.Shimada,Y.Aoki,M.Karama,W.Kisinzu,C.G.NM-Taylor: "Health Education Approaches to Control Urinary Schistosomiasis in Developing Countries." The Acta Medica Nagasakiensia. 43. 1-11 (1998)
[Publications] K.Aoyagi,P.D.Ross,J.W.Davis,R.P.Wasnich,T.Hayashi,T.Takemoto: "Falls Among Community-Dwelling Elderg in Japan." Journal of Bone Mineral Reserch.13(9). 1468-1474 (1998)
[Publications] 田川雅子.竹本泰一郎: "雲仙普賢岳噴火災害の住民への健康影響" 医学のあゆみ. 187(8). 734-735 (1998)
[Publications] T.Kageyama,M.Kabuto,H.Nitta,Y.Karokawa,K.Taira,S.Suzuki,T.Takemoto: "Prevalence of use of medically prescribed hypnotics among adult Japanese women in urban residential areas." Psychiatry and Clinical Neurosciences. 52. 69-74 (1998)
[Publications] 竹本泰一郎: "長崎大学公開講座叢書地域医療の最前線保健医学" 長崎大学, 235 (1998)
[Publications] 今中悦子,太田保之: "長崎大学公開講座叢書地域医療の最前線保健活動と地域医療" 長崎大学, 235 (1998)

1998 Fiscal Year Annual Research Report

噴火災害による地域社会の崩壊と再建をめぐる健康影響-避難と移住をめぐる高齢者の健康問題-

Principal Investigator

竹本 泰一郎 長崎大学, 医学部, 教授 (60010005)

Research Products

[Publications] 太田保之,荒木憲一,川崎ナヲミ,中根允文,竹本泰一郎,本田純久,三根真理子: "雲仙普賢岳噴火災害避難住民の精神医学的問題に関する2年間追跡研究" 日本社会精神医学会雑誌. 6(2). 197-214 (1998)

[Publications] K.Moji,T.Takemoto,M.Shimada,Y.Aoki,M.Karama,W.Kisinzu,C.G.NM-Taylor: "Health Education Approaches to Control Urinary Schistosomiasis in Developing Countries." The Acta Medica Nagasakiensia. 43. 1-11 (1998)

[Publications] K.Aoyagi,P.D.Ross,J.W.Davis,R.P.Wasnich,T.Hayashi,T.Takemoto: "Falls Among Community-Dwelling Elderg in Japan." Journal of Bone Mineral Reserch.13(9). 1468-1474 (1998)

[Publications] 田川雅子.竹本泰一郎: "雲仙普賢岳噴火災害の住民への健康影響" 医学のあゆみ. 187(8). 734-735 (1998)

[Publications] T.Kageyama,M.Kabuto,H.Nitta,Y.Karokawa,K.Taira,S.Suzuki,T.Takemoto: "Prevalence of use of medically prescribed hypnotics among adult Japanese women in urban residential areas." Psychiatry and Clinical Neurosciences. 52. 69-74 (1998)

[Publications] 竹本泰一郎: "長崎大学公開講座叢書 地域医療の最前線 保健医学" 長崎大学, 235 (1998)

[Publications] 今中悦子,太田保之: "長崎大学公開講座叢書 地域医療の最前線 保健活動と地域医療" 長崎大学, 235 (1998)

竹本泰一郎長崎大学, 医学部, 教授 (60010005)

[Publications] 竹本泰一郎: "長崎大学公開講座叢書地域医療の最前線保健医学" 長崎大学, 235 (1998)

[Publications] 今中悦子,太田保之: "長崎大学公開講座叢書地域医療の最前線保健活動と地域医療" 長崎大学, 235 (1998)