1998 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化性疾患の発症要因に関する大規模コホート研究
Project/Area Number |
10470113
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
萱場 一則 自治医科大学, 医学部, 講師 (10221194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 洋 自治医科大学, 医学部, 教授 (30077169)
中村 好一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50217915)
苅尾 七臣 自治医科大学, 医学部, 助手 (60285773)
吉村 学 自治医科大学, 医学部, 助手 (20285802)
後藤 忠雄 自治医科大学, 医学部, 助手 (00285800)
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Keywords | 動脈硬化性疾患 / コホート研究 / 前向き研究 / 横断研究 / 発症要因 / 社会支援 / 生活習慣 |
Research Abstract |
目的:本研究は地域住民を対象としたコホート研究により、わが国における心筋梗塞および脳卒中の罹患率を知る。また、生活様式、血清脂質、身体活動度、心理社会的因子などと脳卒中および心筋梗塞との関連を明らかにする。 方法:全国12の地域で1992年から1995年まで老人保健法による健診受診者12,490人を対象に心電図、身長、体重、血圧について、また、喫煙、飲酒、食生活、運動、既往歴家族歴、身体活動度、職場ストレス等を質問票で、総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、血糖、血算、凝固因子等を血液検査で基本データとして収集した。現在は脳卒中と心筋梗塞の発症に関して追跡調査を行っている。追跡調査の方法としては、毎年行われる検診を利用し本人に対し発症の有無を確認し、発症が疑われた場合受診先の病院に発症の有無を確認し発症登録している。発症の登録は脳卒中であれば発症登録票と頭部CT写真、心筋梗塞であれば発症登録票と発症時の心電図で行っている。今年度は主に基本データを用いて横断的に解析した。 結果:今年度は基本データでの横断研究で(1)健康行動、社会支援およびコミュニティモラールとの関連について、(2)リポプロテイン(a)の日本人での分布とその遺伝子多型および他の危険因子との関連について、解析結果を論文で発表した。また、リポプロテイン(a)と飲酒の関連、身体活動度と血清脂質との関連、肥満度と総死亡の関連については学会発表を行った。追跡に関しては本人に対しての追跡率は今年度約90%である。研究開始から平成11年9月末現在までの発症登録は脳卒中が120例、心筋梗塞が25例で、また、打ち切り例として死亡が289名、転出が199名であった。 今後の研究内容:現在まだ追跡が完全でなく発症の登録洩れもあるので、より精度の高い追跡を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Tsutsumi.et al.: "Health-related behaviors,social support,and community morale" International Journal of Behabioral Medicine. 5・2. 166-182 (1998)
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[Publications] S.Ishikawa.et al.: "Lipoprotein(a)levels and apolipoprotein(a) isoforms related with other risk factors in Japanese" Jounal of Epidemiology. 9・1. 32-39 (1999)
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[Publications] 石川鎮静ら: "飲酒量とリポプロテイン(a)の関連:JMSコホート研究" Jounal of Epidemiology. 9・1(Supplement). 73 (1999)
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[Publications] 宮本英樹ら: "身体活動度と血清脂質:中年男性の横断研究" Jounal of Epidemiology. 9・1(Supplement). 74 (1999)
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[Publications] 橋本淳ら: "BMIと総死亡との関連に関する多施設共同研究:JMSコホート研究" Jounal of Epidemiology. 9・1(Supplement). 87 (1999)