1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10470410
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
西村 和晃 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40098017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴 肇一 北海道大学, 工学部, 助教授 (60241303)
高田 耕平 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20103103)
|
Research Abstract |
精製試料としてヒトならびに牛プレセメンタムを用いた.プレセメント質含有走化物質の抽出にはPBS(pH7リン酸緩衝化生理食塩水)を使用した.ゲル濾過クロマトグラフィーで6つの分画(分子量230万,57万,27万,16万,4.4万,3.4万)に活性が認められ,細胞走化活性以外にもTGF-β(潜在型含む),BSP(bone sialoprotein)活性を検出した.ゲル濾過で他の活性と重複しない27万の分画をさらに陰イオン交換クロマトグラフィー,ヒドロオキシアパタイトクロマトグラフィーなどで精製したところ,SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で66kDaのシングルバンドCDCF(cementum derivedchemotactic factor)を得た.In vitroでCDCFは未分化間葉系細胞に対しhPDGF-BBより約10倍高い走化活性を示したが,増殖活性は1/10低かった.マイルドな抽出では57万分画からも単離され,セメント質中ではコラーゲンマトリックスに保持された状態での存在が推定された. この研究で,従来かなり過激な抽出条件でないと抽出されないと報告されていたBSPやTGF-β(潜在型含む)が生理食塩水で抽出されること,さらに種々の高分子の状態で存在することがわかった.セメント質は,コラーゲンマトリックス中に,これら細胞増殖因子,分化因子を保持していることが裏付けられた.
|
Research Products
(1 results)