2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10480023
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
江澤 郁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10060641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 典子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (00257073)
佐藤 和人 日本女子大学, 家政学部, 教授 (40187175)
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Keywords | 骨密度 / 骨塩量 / 小動物 / ラット / 骨粗鬆症 / DXA / DCS-600R |
Research Abstract |
昨年度までの研究から、小動物の低骨量測定を可能にしたDCS-600R型は骨量変化の検討に有用であることが明らかとなった。そこで、本年度は、低カルシウム食飼育による低骨量動物を作成し、その骨代謝に対する副甲状腺ホルモン投与の影響を検討した。 さらに、比較的低骨量時における他機種(QDR-1500)との相関性等も併せて検討した。 本実験では、体重150〜180gの6週齢SD系オスラット(60匹)を用いた。カルシウム(Ca)0.6%、リン(P)0.6%を含むように調整した基本食で6日間予備飼育した後、基本食を摂取するNormal Ca食群(N群)、Ca0.1%、P0.6%を含むように調製した低Ca食を摂取するLow Ca食群(L群)の2群に分け、さらにそれぞれをPTH(-)群、PTH10^<-11>M群、PTH10^<-9>M群に分け、計6群とし、54日間飼育した。なお、PTHはヒトPTH1-34(PEPTIDE INSTITUTE社製)を用い、体重100g当りの投与量が一定 (0.05ml)になるように調製し、6times/week皮下投与した。たたし、PTH(-)群には生理食塩水を投与した。検討項目は、骨密度、骨強度、Ca出納などとした。 その結果、腰椎骨密度において、L群間ではPTH(-)群に比べPTH10^<-9>M群は有意な高値を示した。N群間においては有意な差は見られなかった。また、大腿骨破断力において、L群間ではPTH(-)群に比べPTH10^<-11>M群およびPTH10^<-9>M群は高値傾向を示した。N群間においては有意な差は見られなかった。 以上のことから、PTHは低Ca食摂取状況下においても、骨からのCa溶出を促進することなく、むしろ骨代謝を改善させる可能性が示唆された。また、DCS-600Rによる測定結果とQDR-1500による測定結果の間に有意な正相関が認められDCS-600Rの有用性がさらに確認された。
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