1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10480111
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上坂 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30232739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊師 君弘 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (00125494)
柴田 行男 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (70006154)
近藤 泰洋 東北大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20013534)
山田 興治 埼玉大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30008875)
柴田 裕実 東京大学, 原子力総合センター, 助教授 (30216014)
渡部 貴宏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90282582)
勝村 庸介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111466)
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Keywords | 電子加速器 / 放射線化学 / ピコ秒パルス / サブピコ秒パルス / 同期 / パルスラジオリシス / ポンプ&プローブ法 / 時間分解X線回折 |
Research Abstract |
本研究はサブピコ秒時間分解能での測定の実施のための測定システムを構築し、パルスラジオリシス実験を行うことが目的であった。まず、レーザーと電子ライナックとの高精度同期を行うため、実際にこれらの装置を同期させ、その同期精度を測定することができた。この実験結果から、サブピコ秒パルスラジオリシス実験のために改善すべき点が加速器の場合はクライストロン、レーザーの場合はモード同期法にあることを突き詰め、改善点を含めた性能評価を定量的に行うことができた。次に、サブピコ秒電子パルスを計測するシステムの構築を行った。現在最も信頼されているストリークカメラはサブピコ秒からフェムト秒の領域にかけて計測限界にきている。そこで、新たな計測システムとしてマイケルソン干渉計を作製し、実際にサブピコ秒パルスを計測することに成功した。また、信頼度の評価としてストリークカメラによる計測結果と比較した結果、フェムト秒オーダーで一致する結果を得た。これらをもとに、高精度同期された極短電子パルス・レーザーパルスを用いたストロボスコピック法(ポンプ&プローブ法)による新パルスラジオリシスシステムを構築した。測定光に連続光を用いているため時間分解能がせいぜいサブナノ秒である従来のシステムと違い、本システムはサブピコ秒の時間分解能の実現が十分可能である。本年度は、このシステムによって純水における水和電子の過渡吸収をピコ秒レンジで測定することに成功した。今後はさらに高時間分解能及び汎用性の高い測定システムへの改善を目指す。またこのサブピコ秒ストロボスコピック法の応用として、極短電子パルスを変換材(銅線など)に照射することで発生するX線パルスをプローブパルスとして用いるサブピコ秒時間分解X線回折システムの実現可能性についても検討を行なった。EGS4コードを用いたシュミレーションにより、X線発生条件の最適化を行ない、ライナックを用いた基礎実験によりBragg像の取得に成功した。今後はこの検討を基に、サブピコ秒時間分解X線回折の本実験を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M.Uesaka: "Femstosecond electron beam generation and measurement for laser synchrotron radiation" Nuclear Instruments and Methods A. 410, 3. 424-430 (1998)
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[Publications] M.Uesaka: "Femtosecond electron beam generation by S-band laser photocathode RF gun and linac" Proceedings of 8th Advanced Accelerator Conference. in press (1998)
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[Publications] T.Watanabe: "Diagnostics of Subpicosecond Electron Beam by Michelson Interferometer and Femtosecond Streak Camera" Proceedings of 6th European Particle Accelerator Conference. 1632-1634 (1998)
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[Publications] Y.Shibata: "Prebunched free electron laser with a broadband spectrum" Nuclear Instruments and Method. B145. (1998)
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[Publications] T.Takahashi: "Utilization of coherent transition radiation from a linear accelerator as a source of millimeter-wave spectroscopy" Rev.Sci.Instrum.69. (1998)
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[Publications] H.Harano: "Fundamental Research of Subpicosecond Time Resolved X-ray Diffractometry Using Electron Linac" Proceeding of the Sixth European Particle Accelerator Conference. 2452-2454 (1998)
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[Publications] H.Harano: "Fundamental Research of Subpicosecond Time Resolved X-ray Diffractometry" Proceedings of the 23rd Linear Accolerator Meeting in Japan. 423-425 (1998)