1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10480114
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松井 剛一 筑波大学, 構造工学系, 教授 (80029496)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 潤 筑波大学, 構造工学系, 講師 (10292533)
|
Keywords | 高速増殖炉 / 可視化計測 / 多孔質 / 局所閉塞 / PIV / 速度場 |
Research Abstract |
本研究は、高速増殖炉の安全評価等に必要な基盤技術構築を目標として、炉心燃料集合体内の局所閉塞事故事象における閉塞物内外の液体の流動と熱移動現象を実験的に解明する。閉塞形態として、最も可能性の高い粒子(球)充填型閉塞を想定した模擬試験装置を用いて実験を行った。 初期段階として、閉塞物としてパイレックスガラス球、作動流体としてヨウ化ナトリウム溶液を用いた屈折率適合実験を行い、濃度56.9wt%で屈折率が一致することを確認した。次に、画像処理流速計による計測に最適な解析範囲を見積もり、充填層内の可視化手法を確立した。閉塞部の試験流路は、主流方向に閉塞側と健全側に2分したサブチャンネル型になっており、閉塞物内外の流れ場を画像処理流速計とレーザドップラ流速計を用いて詳細測定し、解析を行った。 実験結果から、閉塞部内の流れは主流速、横隣への流れ込み、循環渦などの特性が確認され、閉塞部の流れ方向位置により、その特性に違いがあることがわかった。現在、速度場の詳細な解析を行っている。さらに、流体温度分布を計測するために、レーザ誘起蛍光法温度計測システムを構築しつつある。 これまでに次の結果を得た。(1)閉塞側では、出口部にいくほど主流方向流速は遅くなる。閉塞物内で比較をすると、健全側に近い部分はより小さくなる傾向を示す。(2)閉塞側では、入口部で健全側への流れ込みが大きく、健全側の流速分布に影響を与える。(3)健全側では、入口部で流路形状の大きな変化のために、閉塞物をまわり込む流れが存在する。(4)健全側では、入口部で閉塞側から多く流れ込むために、横方向の流れ成分がある。(5)健全側では、中央部、出口部で閉塞側からの影響をあまり受けず、健全側では、発達した流速分布となる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 田中,松井他: "局所閉塞事象を対象とした多孔質体内流動の可視化" 日本原子力学会「1998年秋の大会」予稿集. 419 (1998)
-
[Publications] G.Matsui,et al: "Flow Characteristics in Channelwith Cubic Packing of Spheres" Proc.'99 Symp.on Advanced Research of Engineering Technology. (1999)
-
[Publications] M.Tanaka,G.Matsui,et al: "Visualization of Flow Field in a Cubic Packing Spheres" Proc.NURETH-9. (1999)