間接冷却方式による完全無機絶縁・超耐放射線電磁石コイルの開発

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10554009
• Research Institution: The High Energy Accelerator Research Organization
• Principal Investigator: 高崎 稔 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (70044782)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 篠原 義広 日立電線(株)土浦工場製管部, 技術部長 ; 横井 哲夫 (株)トーキン, EM事業本部電磁石担当, 部長 ; 野海 博之 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (10222192) ; 家入 正治 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50192472) ; 田中 万博 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (90171743)
• Keywords: 大強度ビーム / 無機絶縁 / MIケーブル / 間接冷却 / 耐放射線電磁石 / JHF / 中間子工場

Research Abstract

本研究の目的は、
(1) 大強度ビームラインに使用される電磁石の励磁コイル用線材として、完全に無機物のみによって電気絶縁され、かつ数千アンペア以上の電流を取り扱えるものを開発する、
(2) 特にコイル冷却にこれまで用いられた事の無い新型間接冷却方式を採用する、事である。MIC関連の開発は、二年度にまたがる研究計画となるが、このうちの初年度分については(1) 長尺MICの製造技術を確立するために、メリッドコンダクタ2000A級MICサンプル(1本15m)を、いくつかの断面形状のものについて試作し、曲げ試験等を実施した。
(2) その結果最終的に決定した断面形状のものについて、長さ60mのものを2本試作した。
(3) コイル化技術を確立するために、すでに開発が進んでいるソリッドコンダクタ1000A級MIC(1本60m)を製造した。またこのケーブルの端末処理用のセラミック部品を製作した。
二年度については
(1) ソリッドコンダクタ1000A級MICを用いた新型間接冷却方式の電磁石コイルの試作を行う。
(2) 同上コイルのコイルのみによる励磁試験を行い、冷却効率等を測定する。
(3) ソリッドコンダクタ2000A級MICの端末処理用のセラミック部品を製作する。
(3) ソリッドコンダクタ2000A級MICを用いた新型間接冷却方式の電磁石コイルの試作を行う。
(4)同上コイルを鉄芯に組み付けての総合励磁試験を実施する。
予定である。