1999 Fiscal Year Annual Research Report
先端的ESR結晶解析システムとESR-CTシステムの総合開発と実用化
Project/Area Number |
10555005
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
小林 正 大分大学, 工学部, 教授 (30100936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 光男 九州大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40201769)
近藤 隆司 大分大学, 工学部, 講師 (10281213)
岡元 保憲 大分大学, 工学部, 教授 (80040749)
大矢 博昭 山形県テクノポリス財団, 生物ラジカル研究所, 副所長 (00025389)
藤井 金苗 日本電子データム株式会社, 分析機器サービス本部, 部長(研究職)
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Keywords | 電子スピン共鳴 / ESR / スピン ハミルトニアン / 結晶 / ゴニオメーター / MRI / CT / 画像再構成 |
Research Abstract |
前年度に引き続いてESR結晶解析システム及びESR-CTシステムの総合的開発とその実用化を行った。 1. ESR結晶解析システムのソフトをパソコンに移植し、開発機器を整備し、また新たに開発して実用化に持っていくために本年度は主に以下の3つの解析を行った。 (1) CrイオンやNiイオンを添加した2,3の単結晶の作成し、共鳴磁場の角度依存性から、2軸ゴニオメーター及びウルフネットを用いてスピンハミルトニアン解析を行った。 (2) ESR用2軸及び3軸ゴニオメータを用いてESRスペクトルを測定し、スピンハミルトニアンから対応する遷移確率を算出し、不対電子センターの状態定量分析法の開発とその応用について検討した。 成果を第3回ESRフォーラム研究会で報告した。 (3) 強誘電体及び強弾性体の整合・不整合相転移機構を空間変調項を導入したランダウ現象論で解析を試みた。不整合相のESRスペクトルのシュミレーションを行い、物理学会・年会、同・九州支部例会及びESR応用計測研究会で成果を報告した。これに関する論文を1報作成した。 2. ESR-CTシステムのハードの開発と改良を行い、MRIソフトの整備を引き続き行った。 (1) Zupancic型MRIコイルと誘電体共振器を用いたESR-CT装置及び軸長の短いTMモード空洞共振器に回転型アンダーソンコイルとアンチ・ヘルムホルツコイルを設置したESR-CT装置の高分解能化。 (2) MRI用の画像再構成ソフトの導入・改良を行い、共同研究者の山形県テクノポリス財団からも新規な手法及びスピンラベル剤等の導入を行った。同所の研究会にも参加して、新たな知見・情報を得た。
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