1999 Fiscal Year Annual Research Report
全く新しいアプローチによるNMRマイクロスコープの開発
Project/Area Number |
10555020
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
巨瀬 勝美 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (60186690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 芳輝 京都府立医科大学, 講師 (90179317)
阿武 泉 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50138707)
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Keywords | MRI / MRマイクロスコープ / 永久磁石 |
Research Abstract |
臨床の現場においてMRマイクロスコープを実現するための,最も効果的なシステムである,「臨床用MRIの静磁場のみを使用し,独立した撮像システムを有するMRマイクロスコープ(MR Microscopeusing an Independent Console System:MRMICS)」を開発し,その有効性を実験的に検証した.本システムを構築するにあたり,MRIシステムを,コンパクトにかつポータブルにする必要が生じたため,世界初のポータブルMRIコンソールを開発し,MRMICSに使用した. 有効性の検証は、植物試料(蕗やセロリなどの植物の茎)と生体試料(ヒトの虫垂,大動脈,大腿骨頭,ブタの軟骨など)を用い,1.5T(テスラ)の臨床用MRIの磁石を利用して行い,二次元画像において,50μm×50μmの画素サイズ,三次元画像においては,(150μm)^3〜(200μm)^3の画素サイズで,明瞭に構造を抽出することに成功した.これらは,臨床用MRIのみでは決して取得できない,大変有意義な画像データである.また,in-vivoなどの生体などにも使用可能とすべく,サーフェイス勾配コイルを開発し,撮像実験を行った. なお,臨床用MRIの静磁場を利用できないユーザーに対するシステムとして,上記のポータブルMRIコンソールと高磁場(1.0T)永久磁石を用いたMRマイクロスコープを開発し,(150μm)^3〜(200μm)^3の画素サイズで実用的なレベルの撮像が可能であることを示した.これにより,普及型のMRマイクロスコープを提案した.
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