1999 Fiscal Year Annual Research Report
方位制御したウィスカーで強化したマイクロパーツの造形
Project/Area Number |
10555038
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中本 剛 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30198262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 克彦 静岡大学, 工学部, 助教授 (80262856)
山口 勝美 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023056)
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Keywords | 光造形法 / マイクロ部品 / ウィスカー / 方位制御 / 精度 / 照射エネルギー / 樹脂の収縮 / 引張強度 |
Research Abstract |
本研究は,光造形法で製作するマイクロ部品を方向を揃えたウィスカーで強化することを目的としている.液体の樹脂とウィスカーの混合物に電界を印加し,電界方向にウィスカーの長手軸方向をそろえた後,樹脂を所望の形状に硬化させることによって,ウィスカー方位のそろったマイクロ部品を製作した. 光造形法でマイクロ部品を精度良く製作するためには,硬化させる部分には,十分なエネルギーの光が照射され,硬化させたくない部分には,光が照射されないことが必要である.このために,樹脂中の照射エネルギーの分布という観点から造形精度を検討した.光造形法でマイクロ部品を製作するためのおもな手法として,マスクパターン転写法と集束ビーム描画法があげられる.この両手法について,造形時の照射エネルギー分布を光の回折,樹脂中での光の吸収,硬化時の樹脂の収縮を考慮して計算した.そして,得られる造形物の形状を実験で確かめた.その結果,集束ビーム描画法のほうが,硬化させる部分と硬化させない部分の照射エネルギーの差が大きくなり,精度の良い硬化形状を得られることがわかった.造形精度が悪化したマスクパターン転写法においても,樹脂中でウィスカーの方向を揃えて硬化させることにより,造形精度を向上させることができた.次に,機械的な強度について調べるため,ウィスカーの方向を揃えて強化したマイクロ造形物の引張試験を行った.その結果,ウィスカーを揃えた方向についての引張強度が最も向上し,機械的な強度の面からも,ウィスカーの方向を揃えることの有効性を確かめることができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山口勝美: "光造形によるマイクロファブリケーション"表面技術. 50巻・11号. 968-974 (1999)
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[Publications] 中本 剛: "マイクロ光造形法におけるマスクパターン転写法と集束ビーム描画法による造形精度の検討"1999年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 8 (1999)
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[Publications] 山口勝美: "光造形におけるマイクロ部品の造形精度と収縮"日本機械学会東海支部第49期総会講演会講演論文集. 213-214 (2000)
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[Publications] 山口勝美: "マイクロ光造形法における造形精度の検討とその改善"2000年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (掲載予定). (2000)
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[Publications] T. Nakamoto: "Unidirectional Whisker Reinforced Micro Part by Laser Photolithography"Proc. of the 8th Int. Conf. on Rapid Prototyping. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K. Yamaguchi: "Micro Fabrication by Laser Photolithography"Proc. of AMSMA'2000. (掲載予定). (2000)