2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境表面の中間赤外域の分光反射・透過特性計測装置の開発
Project/Area Number |
10555204
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 篤正 岡山大学, 工学部, 助教授 (60174918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智 岡山大学, 工学部, 助手 (20236277)
鷲尾 誠一 岡山大学, 工学部, 教授 (20026222)
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Keywords | 分光計測 / 赤外 / 反射 / 透過 / 吸収率 / 角度特性 / 建築材料 / 工業装置 |
Research Abstract |
開発を進めてきた回転楕円体面鏡を用いた中間赤外域を対象とした分光半球反射・透過率計測装置を完成させた。反射、透過の角度特性も測定できるように光路中に絞りを置いた。試料に光を入射させるために光ファイバを用いたため、光ファイバを移動させるだけで反射率と透過率の測定を切り替えることができた。 開発した計測装置を用いて、環境構成材料の中間赤外域の反射率と透過率の測定を行い、その波長特性および角度特性を明らかにした。試料としては、我々の身の回りにある環境構成材料として室内で使用される壁用タイル、壁紙、障子紙およびカーペット、高温環境下で使用されるセラミックスを選んだ。測定結果をふく射輸送の4流束モデルを用いて解析を行い、環境構成材料のふく射特性の評価を行った。 以上の測定と考察により、次のような結論が得られた。半透過・散乱性材料の反射は、吸収が弱い場合には、内部散乱が支配的となり拡散反射が優勢になる。波長が長くなるにつれ、表面近傍の影響を強く受ける。透過に関しては、波長域による傾向の差異は認められず、入射方向に対する指向性が強い。環境構成材料の多くは、中間赤外域においても吸収率が1.0よりも十分に小さく、反射(および透過)を考慮する必要がある。4流束モデルを利用した解析から得られる吸収係数、散乱係数により、透過性のある材料の厚さを考慮したふく射特性の評価を行うことが可能である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吉田篤正: "固体材料の中間赤外域の分光ふく射特性計測装置の開発"日本機械学会中国四国支部第38期総会・講演会論文集. 217-218 (2000)
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[Publications] 吉田篤正: "環境構成材料の可視〜中間赤外域の分光ふく射特性の計測"第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 2巻. 591-592 (2000)
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[Publications] Yoshida Atsumasa: "Radiative Properties of Environmental Constituents from Visible to Middle Infrared Region"Proceedings of the 4th JSME-KSME Thermal Engineering Conference. Vol.2. 319-324 (2000)