1999 Fiscal Year Annual Research Report
窓面に沿う気流の運動量を利用したコールドドラフト防止機器の試作研究
Project/Area Number |
10555206
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Research Institution | MIYAGI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
内海 康雄 宮城工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (30168728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 植也 三機工業株式会社, 開発本部, 研究員
石川 善美 東北工業大学, 工業意匠学科, 教授 (60005494)
小林 仁 宮城工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (80280329)
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Keywords | コールドドラフト / 防止 / 実験 / CFD / ペリカウンタ |
Research Abstract |
1.目的 ペリカウンタは外気の影響による外乱を受けやすく,冬季にはコールドドラフト等の問題が起こることが知られている。そこで、本研究では冬季の窓面におけるコールドドラフトをペリカウンタ上部で防止する装置を開発することを目的としている。 2.研究方法 (1)シミュレーションと実物実験の整合性を取る。 (2)シミュレーションにより高い性能を持つ仕様を決める。 (3)機器を試作して実際に使用してその性能を確認する。 3.結果と考察 (1)2次元のシミュレーション結果は、ライン吹出しを持つ実大実験の実測結果とほぼ一致した。次に標準的と思われる室内、室外温度,ガラス厚を想定して、吹出し口・吸込み口の大きさ等をパラメータとして2次元計算を行った。 (2)ライン吹出しを持つ実大模型実験で2次元的な流れが実現でき、効果が高いと予想された試作機器を用いて効果を確かめた。また宮城高専内の1F教室・2Fコーナーに機器を設置し冬季に実測した結果、コールドドラフトが窓面で防止できた。 (3)実験とシミュレーション比較すると、2次元流れでは主流がほぼ同じ様相を示す。2次元計算により実用的な設計ができる可能性がある。3次元流れを比較すると,煙による可視化等から流れの様相は同じと思われるが、更に検討が必要である。 (4)今回試作したコールドドラフト防止装置は、ヒーター出力が最も大きく影響しており、その他については、吸込み口と吹出し口の大きさ、吸込み口の外についている傾斜板の角度の順に影響する。この際、吸込み口と吹出し口の大きさが窓面に沿って発達する境界層、すなわちコールドドラフトの厚さより大きいと効果が得られることが分かった 4.まとめ 試作機器を作成し、シミュレーションと実験によりその効果を確認した。ファンを持たないヒーターを設置し,その出力が窓面からの損失熱量の70%程度でドラフト防止ができた。
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[Publications] 福島、内海、小林、石川、鈴木、山下: "Studyon Control of Thermal Enviornment of Perimeter Space in Buildings"Building Simulation '99. II. 947-953 (1999)
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[Publications] 内海、小林、石川、鈴木、山下: "ペリメータ空間の熱環境制御に関する研究 その2"日本建築学会東北支部研究報告集. 61. 113-116 (1998)
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[Publications] 福島、内海、小林、石川、鈴木、山下: "ペリメータ空間の熱環境制御に関する研究 その4"日本建築学会東北支部研究報告集. 62. 291-294 (1999)
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[Publications] 高野橋、内海、小林、石川、鈴木、山下: "ペリメータ空間の熱環境制御に関する研究 その5"日本建築学会東北支部研究報告集. 62. 295-298 (1999)
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[Publications] 下田中、内海、小林: "ペリメータ空間の熱環境改善効果の検討 その4"日本建築学会大会学術講演梗概集. 933-934 (1999)
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[Publications] 佐藤、内海、小林、下田中: "ペリメータ空間の温熱環境の改善手法についての研究 その2"空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. II. 609-612 (1999)