2000 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
10556037
|
|---|
| Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
|---|
Principal Investigator |
角田 邦夫 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (30127104)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 友治 (株)コシイプレザービング, 研究職
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (40230809)
山岡 亮平 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00111948)
山内 一馬 ダウ, ケミカル日本(株)・ダウ・アグロサイエンス事業部門・研究開発部, 技術担当マネージャー(研究職)
|
|---|
| Keywords | ベイトシステム / 物理的シロアリ防除法 / 生物的シロアリ防除法 / 天然シロアリ忌避物質 / 地下シロアリ / 環境負荷 |
|---|
| Research Abstract |
薬剤の効力に大きく依存していたシロアリ防除ではあるが、防除に伴う環境負荷を軽減する方法が世界で模索されている現況である。本研究では、1)駆除対象コロニーから採集したシロアリ個体に昆虫寄生菌施用し、汚染シロアリ個体をコロニーに戻し、グルーミングや共食いなどの習性を利用してコロニー全体を根絶する生物的防除、2)ステンレススチール網や砕石状物質の障壁を設け、シロアリが穿孔不可能にする物理的防除、3)キチン合成阻害を利用するベイトシステムを検討した。室内及び野外試験から以下の知見を得た。
(1)室内飼育条件下で、昆虫寄生菌汚染を含む様々なストレスを与えられたシロアリ個体の呼吸量とメタン生成量は生理活性の混乱や低下を反映する。
(1)マレーシア産カタアリ亜科に属するDolichoderus sulcaticepuの腹部から、イエシロアリに対して忌避効果を有する物質を単離した。cis,trans-Dolichodialであると同定されたこの物質は、室内生物検定で高い忌避効果を示し、シロアリ防除への適用性が示唆された。拡大した実験規模での効果や実用化のためにどのように適用するか、また、その際の効果の確認など、今後の研究成果に負うところが大きい。
(2)砕石状物質による物理的防除にシロアリ活動を非破壊的にモニタリングできるアコースティックエミッション法を採用することによって、防除効果を容易に判定できるシステムの構築が可能であることを証左できた。
(3)ベイトシステムの効力評価にモニタリングステーション法が有用であることを移設シロアリ巣を利用した野外試験から再確認した。
|
-
[Publications] T.Yoshimura: "Inhibition of termite damage by N' N-naphthaloyhydroxyamine (NHA) : Reticulitermens flavipes (Kollar) vs.Coptotermes formosanus Shiraki"The Int.Res.Group on Wood Preserv.Document. IRG/WP 00-10354. (2000)
-
[Publications] K.Tsunoda,T.Yoshimura: "Efficacy of hexaflumuron as a bait-toxicant in the field using a transferred nest of Coptotermes formosanus Shiraki (Isoptera : Rhinotermitidae)"The Int.Res.Group on Wood Preserv.Document. IRG/WP 00-10379. (2000)
-
[Publications] T.Yoshimura: "Feasibility of termite control using crushed cement-stabilized sludge (Polynite) as a physical barrier and acoustic emission(AE) monitoring"The Int.Res.Group on Wood Preserv.Document. IRG/WP 00-10381. (2000)
-
[Publications] K.Tsunoda,T.Yoshimura: "Resistance of borate-treated lumber to subterranean termite under protected, above-ground conditions"The Int.Res.Group on Wood Preserv.Document. IRG/WP 00-30239. (2000)
-
[Publications] K.Tsunoda: "Termite resistance of borate-treated lumber in three-year above-ground field test in Hawaii"The Int.Res.Group on Wood Preserv.Document. IRG/WP 00-30236. (2000)
-
[Publications] 吉村剛: "床下環境とシロアリ"環動昆. 11(3). 125-135 (2000)
-
[Publications] 角田邦夫,吉村剛: "住まいとシロアリ"海青社(大津市). 174 (2000)
