1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
上山 吉哉 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00168668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 邦夫 岡山大学, 歯学部, 助教授 (90202952)
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Keywords | アパタイトパテ / アパタイト / 組織親和性 / アパタイトセメント / 動物実験 / 炎症反応 |
Research Abstract |
本研究は、パテ状の形態を示し、硬化してアパタイトになるアパタイトパテの顎骨再建材料としての有用性を検討することをを目的としている。本年度は1)アパタイトパテの調整、2)小実験動物を用いたアパタイトパテの組織親和性の検討、3)ビーグル犬への試料のインプラントを行う予定であった。アパタイトパテの調整については本実験に必要量の調整を完了した。ラット口蓋部に歯科用ラウンドバーで骨欠損を形成、同骨欠損をアパタイトパテおよびコントロールとして用いた従来型アパタイトセメントで再建した。術後4週目においてアパタイトパテ周囲には炎症反応が認められず、両側骨断端部には多数の骨芽細胞を確認した。概して口腔側では繊維性結合組織で被包化されており、鼻腔側では直接骨と接していた。術後8週目において、口蓋側骨欠損部は骨による修復過程が認められた。なお、新生骨とアパタイトパテの間には結合性組織の介在が認められなかった。一方、従来型アパタイトセメントの場合は術後4週の時点でアパタイトパテに比較して明らかに多くの異物細胞が認められた。従来型アパタイトセメントは充填時に血液と接触して一部流失しており、このことが、従来型アパタイトセメントの炎症反応惹起の原因であると考えられた。なお、術後8週においてはアパタイトパテと同様な組織反応を示した。 ビーグル犬へのアパタイトパテのインプラントは6、12月用の試料に関してインプラントを終了した。
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