2000 Fiscal Year Annual Research Report
新「教科書」概念の構築-活字とインターネットの利点を統合・増幅させた自然科学「教科書」の試作
Project/Area Number |
10558011
|
Research Institution | HITOTSUBASHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
矢野 敬幸 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (70013696)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 浩一 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30012876)
三村 徹郎 奈良女子大学, 理学部, 教授 (20174120)
上田 望 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (00013417)
矢野 良子 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (80015768)
御代川 貴久夫 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (40078598)
|
Keywords | ネットワーク / 科学教育 / WWW / 学習システム / 学習管理 / postgreSQL |
Research Abstract |
このプロジェクトにおける本年度の主要な研究・開発活動は、インターネット教材の一層の充実・拡充とそしてなによりもそれらの教材を提供する教育・学習システムそのものの抜本的強化にあてられた。この種の教育・学習システムにおいてはともすれば知識を一方的に学習者に向けて垂れ流す傾向が見られる。しかしインターネットを用いるシステムでは直接に教師が学生と接しないだけに、なおさら学習者の学習状況をより的確に把握することが求められる。 そこで本年度の主要な目標として学習システムとしての双方向性の根本的強化をかかげ、大幅な改善に成功した。従来のシステムでも学習者のアクセスログをCGIを駆使することで、学習状況の把握に努めてはいたが、アクセスログの量が膨大であり、処理時間がかかりすぎたりあるいはシステムが不安定になるなどの不具合が見られた。そこで大量のデータを容易且つ迅速に取り扱うよう設計されたデータベースマネージメント・システム(postgreSQL)を導入することで、学習者のアクセス・ログ解析を行い、その解析結果を利用して学習者の学習状況を的確に把握できるような学習管理ツールを開発した。学習者が全体としてどのような教材を学習しているかが分かるだけでなく個人の学生の学習履歴も容易に追跡できるようになっている。このような学習状況に関する解析結果は教師専用のシステム管理ホームページにグラフィカルに表示できるようにした。その結果教師は簡単な操作で学生の学習状況に関する最新の情報を知ることができるようになった。これらの成果は化学教育国際会議(ブタペスト)や化学ソフトウエア学会研究討論会(筑波)でも発表し、論文としても化学ソフトウエア学会の論文誌、J.Chemical Softwareに掲載されることが決まっている。
|
-
[Publications] 鎌田祐生紀,田中宏明,矢野敬幸: "ネットワーク新時代に対応した新しい講義システムの試み(3)-データベースを利用した学習状況把握システムの構築"J.Chemical Software. vol.7 No.4以降.
-
[Publications] 上田望,中嶋浩一,平野尚美、三村徹郎、御代川貴久夫,矢野敬幸,矢野良子,鷲谷-根本節子: "サイエンスミニマム10++"培風館. 243 (2000)