2000 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドアシスティブシステムのためのアクティブ装具の試作
Project/Area Number |
10558129
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大日方 五郎 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (50111315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 明大 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (70271872)
土岐 仁 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (80134055)
島田 洋一 秋田大学, 医学部, 助教授 (90162685)
中山 淳 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (70270212)
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Keywords | 生体機能の再建 / 機能的電気刺激 / 支援工学 / ロボット工学 / 協調制御 / 福祉機器 / 生体運動解析 |
Research Abstract |
前年度製作して試験した歩行補助器を問題点に基づき改良した。この新しい歩行器のための制御アルゴリズムを構築し、それを歩行器にインターフェースしたコンピュータに実装した。使用者への支持力を実時間計測し、その変動パターンによって、歩行器のブレーキ力を制御する閉ループ制御タイプの自動制御を実現した。この制御アルゴリズムは、使用者に合わせて制動力やその動作タイミングを調整することができる。 一方、歩行を再建する機能的電気刺激の刺激パターンを個人個人に合わせて定めるために、人間の下肢の運動方程式中のパラメータを推定することを試みた。模型実験では良い結果が得られたが、生体を対象にした場合には精度の面で問題があることがわかった。これは今後の課題である。 制御アルゴリズムを実装した歩行器を用いて、両下肢麻痺者の歩行実験を行った。通常使用しているL型歩行器と比較して、上体の上下動揺が減少しスムースな歩行が実現できたが、歩行速度では、必ずしも向上がみられなかった。これは、歩行器の重量が大きいために停止からの起動に前進方向の大きな力が必要となるためである。この点は軽量化あるいは前進方向駆動力の付与によって解決できる。使用者の感想では、従来のものより安定感があり、使いやすいとのことであった。 本研究によって、機能的電気刺激と併用する歩行補助器の実用化の見通しを得た。本研究成果に基づき、歩行器の重量や寸法などの機械設計上の変更を行うことによって、家庭内で使用できる歩行補助器を設計できる。
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Research Products
(1 results)