2000 Fiscal Year Annual Research Report
糖アルコールを用いた有機質遺物保存方法の開発と展開
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10559024
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
樋口 隆康 奈良県立橿原考古学研究所, 所長 (30025035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 晋一 奈良県立橿原考古学研究所, 調査2課, 主任研究員 (90250373)
今津 節生 奈良県立橿原考古学研究所, 資料室, 総括研究員 (50250379)
河上 邦彦 奈良県立橿原考古学研究所, 副所長 (80271584)
福原 幸一 広島大学, 理学部・化学科, 助手 (90208976)
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Keywords | 文化財保存 / 保存 / 処理水浸出土木材 / 糖アルコール / ラクチトール / トレハロース |
Research Abstract |
保存処理用装置の製作 より安全で能率的な保存処理工程を念頭に保存処理装置を製作した。本年度は常温処理装置における補助加熱装置を作成した。 学会における研究発表 第17回文化財科学会において、「糖の混合による糖アルコール含浸法の改良」と「糖アルコール含浸法における処理効率の向上」題する研究発表を行った。 糖アルコール含浸法研究会の開催 糖アルコール含浸法を実施している61名の研究協力者を集めて研究会を行った。5本の研究発表と保存処理した遺物の検討、糖アルコール含浸法の問題点の整理を行った。 糖アルコール保存法の改良 糖の混合による糖アルコール保存法の改良について実験を行った。この結果は、2001年6月にストックホルムで開催される国際博物館学会保存部会水浸出土木材ワーキンググループ(WOAM)において研究発表の予定である。 糖アルコール保存法 保存処理マニュアルの作成 保存処理方法の普及をはかるために、「糖アルコール保存法保存処理マニュアル」を作成した。 総括報告書の作成 助成期間中に研究発表した論文を中心に「糖アルコール含浸法」に関する報告書を作成中ある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 今津節生: "糖の混合による糖アルコール含浸法の改良"日本文化財科学会第17回研究発表要旨集. 42-43 (2000)
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[Publications] 伊藤幸司,鳥居信子,今津節生: "糖アルコール含浸法における処理効率の向上"日本文化財科学会第17回研究発表要旨集. 196-197 (2000)
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[Publications] 今津節生: "糖類による水浸出土木材の常温処理-何をどう残すのか-:新材料の応用とその問題点(2)"文化財保存修復学会. 6-15 (2000)
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[Publications] 今津節生: "糖アルコール含浸法におけるトラブルの回避と限界"保存科学研究集会 2001奈良国立文化財研究所. II-1-15 (2001)