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1999 Fiscal Year Annual Research Report

モラル・リアリズムの基底にある、こころの哲学と言語論についての研究-アリストテレス道徳哲学の再検討-

Research Project

Project/Area Number 10610010
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

新島 龍美  九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 助教授 (50172606)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 納富 信留  九州大学, 文学部, 助教授 (50294848)
菅 豊彦  九州大学, 文学部, 教授 (50091385)
神崎 繁  東京都立大学, 人文学部, 助教授 (20153025)
Keywords実践理性 / 賢慮 / 情念 / 実言的要請 / 道徳的感性論 / プロジェクショニズム / 徳の習得 / テクネー・アナロジー
Research Abstract

新島龍美は、アリストテレスの「人柄に関わる卓越性(エーティーケー・アレテー)」を構成する情緒的要素と賢慮(プロネーシス)の関係を明らかにする一つの手だてとして、道徳的情緒主義を取るとされたD・ヒュームの思考を再検討し、合わせて、ヒュームの思考に淵源を持つ現代のJ・LマッキーとD・ウィギンズの道徳哲学の類似と差異を探った。
神崎繁は、昨年に引き続き、アリストテレス的実践理性の可能性を、C.M.Korsgaard等の、現代のカント的な義務倫理学との対比に於いて、考察した。
菅豊彦は、モラル・リアリズムをめぐる現代英米の論争、特に、J・マクダゥエル、D・ウィギンズ等の「道徳的感性論」と、S・ブラックバーンを代表とするプロジェクショニズム(projectionism)の議論を検討すると共に、18世紀の道徳的感性論の流れを、ヒュームの「人性論」第3巻を中心に検討し、そのmoral senseが、マクダゥエルやウィギンズ、またブラックバーンによってどのように把握されているかを考察した。
納富信留は、昨年度の研究を承けて、ギリシア哲学における「価値」への接近の諸相を検討した。価値概念と事実概念の区別・関係のギリシア哲学における表現と考えられる「徳」と「技術」の関係には、「アナロジー」という仕方で両者が重ねられる場面と、その場面を越えて「徳」についての知の在り方が優越的に捉えられる場面とがある。この両場面の位相差を徳習得の二つの段階との関係に照らして吟味し、その段差が「知」という「こころ」の在り方の問題としてプラトンからアリストテレスに受け継がれる様を考察した。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 新島龍美: "ロゴスのかたち-アリストテレス的実践理性の試み-"西日本哲学年報. 7. 1-15 (1999)

  • [Publications] 菅豊彦: "道徳的実在論(1)"人間科学. 6. 1-16 (2000)

  • [Publications] 納富信留: "ディアレクティケーをめぐる一考察"西日本哲学年報. 7. 17-31 (1999)

  • [Publications] 納富信留: "哲学は何でないかについての予備考察"哲学年報. 59. (2000)

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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